ペットと一緒に「空の旅」死亡リスクもあり要注意 飼い主が心がけたい安全な飛行機輸送「8カ条」

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筆者もAさんのように安全に留意した準備をしていましたが、預けたあとは飼い主には見えない部分なので、「大丈夫かなあ」「大事に扱ってくれているかなあ」と心配でした。飼い主であれば誰もがそう思っているのではないでしょうか。

「すべての空港に、例えば動物取扱責任者やペット救急法指導員(ペットセーバー)などの資格を持った人を置き、ペットの輸送に関わるスタッフ全員がその知識を共有していてほしい。たとえ短時間であってもペットを預かる以上、それは必要なことではないか」とAさんは言います。現状は空港スタッフによってその扱いに差があり、サン君に声をかけてくれる、ていねいに扱ってくれるのはペットを飼っている、あるいは飼ったことがあるスタッフが多いとか。

前述したポポちゃんは「炎天下に20分以上置かれていた」ということですが、ペットに関する知識があればそれは命に関わる状況であると判断し、日陰に移動させて待機することでしょう。そして、空港カウンターでの預かり時、搭乗する飛行機への移動前、バルクカーゴルームへの運搬時や搭乗前にはペットに優しく声をかけ安心させるとともに、異変があればすぐに適切な対応をすることでしょう。

「ペットは生き物であるという認識や知識の有無が、ペットの命を左右することになる。ペットが安全に飛行機に乗ることはもちろん、少しでもペットにストレスがかからないように最大限の工夫と愛情あふれる配慮をしてほしい」とAさんは話してくれました。

客室に搭乗できるサービスもあるが…

実はスターフライヤーでは、羽田と北九州線の往復全便でペット(小型犬・猫のみ)と同乗できる「FLY WITH PET!」というサービスを提供しています。

クレートに入れた状態で飼い主の隣の座席に同乗させるため、ペットの航空料金は5万円と高額。JALやANAの貨物室での預かり輸送は5000~7000円程度なので、その約10倍にもなります。常にペットに寄り添うことができるので飛行機輸送のリスクは軽減できますが、なかなか手が出ないのが現実。せめて人と同じくらいの料金設定にしてほしいと望む飼い主も多いようです。

飛行機の旅を選択するか、ほかの交通機関の旅を選択するかは飼い主次第です。いずれにしても事前にその安全性を十分に確認し、ペットの年齢・性格・健康状態などを考慮して旅のプランを練る必要がありそうです。

阪根 美果 ペットジャーナリスト

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さかね みか / Mika Sakane

世界最大の猫種である「メインクーン」のトップブリーダーでもあり、犬・猫などに関する幅広い知識を持つ。家庭動物管理士・ペット災害危機管理士・動物介護士・動物介護ホーム施設責任者・Pet Saver(ペットの救急隊員)。ペットシッターや保護活動にも長く携わっている。ペット専門サイト「ペトハピ」でペットの「終活」をいち早く紹介。豪華客船「飛鳥」や「ぱしふぃっくびいなす」の乗組員を務めた経験を生かし、大型客船の魅力を紹介する「クルーズライター」としての顔も持つ。

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