ペットと一緒に「空の旅」死亡リスクもあり要注意 飼い主が心がけたい安全な飛行機輸送「8カ条」

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飛行機の輸送環境は日常生活とは大きく異なり、ペットの健康状態にさまざまな影響を与えるとされています。数年前に筆者が愛猫と共に搭乗を検討した際、空港スタッフに輸送環境について確認したところ、

「飛行機への移動や乗り降りは屋外となるため、夏場や冬場は温度・湿度に大きな変化が生じる可能性がある。また、ペットが搭載されるバルクカーゴルーム(荷物を搭載するコンテナスペースとは別)と呼ばれる貨物室内は、基本的に客室と同じ温度・湿度となるように空調管理されている」

「しかし、気温や反射熱の影響を受けて高温になることも考えられる。さらに、離着陸時や飛行中は気圧の変化があり、同時にエンジンの音、機械を操作する音、機体が風を切る音など通常では聞くことのない騒音をペットが耳にすることになる」

と、注意喚起も含め教えてくれました。そのような輸送環境であれば少なからずストレスを感じ、体調に異変をきたすペットもいるだろうと思いました。

滋賀県在住のNさんは、「チャロ(チワワ5歳)と旅をする際、飛行機はまず選択しない。飛行機はほかの交通機関を十分に検討したうえでの、やむを得ない最終手段だと考えている。なぜなら、飛行中はチャロに何かあっても誰の手助けも受けられない状況になるから」と話します。

飛行中にバルクカーゴルームにいるのはペットだけで、不測の事態が起こる可能性が高い輸送環境だとNさんは言います。そのため、時間がかかっても車や電車を利用するとのことでした。

車の場合は停めるところさえあればいつでも飼い主が対応できますし、緊急性があれば最寄りの動物病院へ駆け込むことが可能です。また、新幹線の場合はクレートやキャリーバッグにペットを入れて膝上や足元に置いて乗車するので、常に飼い主がケアすることができます。

最近では愛犬と一緒に泊まれる部屋が完備されたフェリーもあり、行き先は限られるものの船旅自体を楽しみながら利用できそうです。「リスクを避ける1つの策として、まずはほかの交通機関を検討してみては」とNさんは話してくれました。

飛行機の旅で留意したいポイントは?

とはいえ、日本には離島が多く、飛行機でしか訪れることのできない場所もあります。また、時間的に制約がある場合には、短時間の移動手段として飛行機を選択することもあるでしょう。

ペット関係の仕事に携わる神奈川県在住のAさんは、実家が離島ということもあり、サン君(トイプードル4歳)と共にたびたび飛行機に搭乗しています。

Aさんは「ペットと飛行機の旅を計画するなら、まずは航空会社のホームページに記載されているペットの輸送環境や注意事項、免責事項をしっかりと確認して、預ける前に十分な検討をすることが大切」と言います。

さらに、「フレンチ・ブルドッグ、ブルドッグなどの短頭犬種は夏場に飛行機に乗せられないし、幼齢や高齢のペット、持病があるペット、また臆病で怖がりのペットは、体調を崩すリスクが高いので避けたほうがよいかもしれない。疑問や不安があればそのままにせず、航空会社に必ず確認。不足していると感じる部分は、ペットを守るために飼い主が留意する必要がある」と話しています。

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