「中学受験に挑んだ子」にかけてはいけない言葉 親の言葉は「ウイルス」にもなりかねない

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例えば、初日の入試で不合格が出てしまうと、そこから悪循環を引き起こし、受験に失敗し続けたりと、失敗体験ばかりが積み重なることも考えられます。志望校に合格した場合でも、成績が良い=良い子という具合に刷り込まれた子どもの場合、成績が悪くなると自分は悪い子だと思い始めることも出てきます

〇〇中学に合格できたことを褒めるのではなく、頑張ったことを褒めてあげてほしいです。志望校に落ちたときほど言葉かけは肝心で、「あなたは変わらず大事な子だ」ということを伝え続けてほしいです。

実はこうした言葉かけは親御さん自身にも必要です。親御さんは日々子育てを頑張っていると思うのですが、頑張っても人に褒めてもらえるわけではありません。場合によっては親戚などから中学受験に対し、〇〇中学に合格しないといけないという圧力を受けていることもあります。

でも、お子さんを大事に育てていることと、中学受験の合否を結びつけて考えてしまうと、志望校に合格しなかった場合「合格させてやれなかったダメな親」という思いに陥りやすくなります。こういう思いがストレスになることは多々あります。

ストレスが溜まると少しのことでも気持ちがいらだちやすくなります。結果、子どもにつらい言葉をかけてしまう。受験期こそ、親自身がストレスでいっぱいにならないように気をつけることも大切だと思います。

親の言葉が「ウイルス」になる

――これから中学受験を始める家庭が気をつけることにはどのようなことがありますか?

親が子どものことを心配し、「あなたはこうしたらいい」とアドバイスをしたくなるのは自然な感情だと思います。しかし、そうして親御さんがアドバイスすることで、子どもの可能性を閉ざしてしまう可能性があることも知っておいていただきたいです。アドバイスをするときというのは、子どもさんの不安というよりも、親のほうが不安がっているということがあります。

うちの子はきっと高校入試ではムリだから、中学受験で一貫校に入っておいたほうがいいだろうといった具合に親が決めつけてしまうことがありますが、「あなたはきっとムリだから」というような言葉かけは、子どもの中に残ってしまうことがあるのです。

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