「中学受験に挑んだ子」にかけてはいけない言葉 親の言葉は「ウイルス」にもなりかねない

中学受験では志望校に届かない場合も数多くあります。親としてどうするべきでしょうか(写真:すとらいぷ / PIXTA)
今年も1月から2月上旬にかけて行われている首都圏の中学入試。満足いく結果だった場合も、そうでなかった場合もあるだろう。受験が終わった子、またこれから中学受験にチャレンジする場合にも忘れてはならないのが、親がしっかり“子ども自身を見る”ということだ。
小児科の現場でも公認心理師・臨床心理士として活動するルーテル学院大学人間福祉心理学科長の田副真美教授に、中学受験に挑む親子が気をつけたいことについて聞いた。
「合格できたからよい子」という刷り込みの怖さ
――中学受験をする子どもたちは、得点や偏差値を常に突きつけられる生活が続きます。特に合否は白黒がはっきりついてしまいます。子どもの心のケアで大事なことはなんでしょうか?
中学受験にチャレンジする間はどうしても他人と自分を比べなければならない状況に入っていきます。本番の入試では合否がはっきりと分かれますからなおさらですよね。
中には第一志望に合格したのに、入学したらやる気が無くなってしまう子もいたりと、さまざまなケースがありますが、いずれの場合もその子への親の声かけがどのように行われてきたかが大きく関係してきます。
成績が上がったときに褒めたり、志望校に合格できたことを褒められた場合、成績が良いから良い子なんだ、〇〇中学に合格できたから良い子なんだというように、親に認められたり愛情をもらえるのは、親の期待通りにできているからなど、〇〇だからということに結びついてしまうのです。
このように、条件が満たされると得られるような愛情の表現だと、条件が外れたときに子どもはパニックになるかもしれません。
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