中高一貫校で失速せずに東大を目指す過ごし方 高得点は必要なく、コツコツやれば入りやすい
しかし、毎年何十名と東大生を輩出する名門校に通っていなくても東大に受かるものだろうか。
「中高一貫校なら、今はどこも同じカリキュラムをやっています。昔は開成がオリジナルの教科書を使っていたりしましたが、今はほぼ同じ教材です。
それに開成や麻布の放任系の学校の生徒は優秀な一方、6、7割がサボっている状態です。僕はトップ進学校の出身ではありませんが、中高6年間コツコツ勉強したことで才能のある人達を『ウサギと亀』の昔話のように追い抜いて東大に合格することができました。詰め込み方式の入試では才能のある人が有利ですが、東大の入試は幅広い科目が要求されるうえに論述力が求められるので詰め込み式で勝つことはできません。目指してみる価値はあると思います」
長谷川さんは中学時代、いくら勉強しても天才型の友人にはかなわず打ちのめされていた。そんな時、恩師の「いろいろな科目がバランス良くできるオールラウンダーは東大に行きやすいんや」という一言で東大を目指すことを決めたという。
「そこで素直に『行けるかも』と思える人が結構行けるんです。教え子を見ていても、大手中学受験塾のトップクラスにいるような子は圧倒的に素直な子が多い。勉強において素直さは本当に大切だと思います」
中高一貫校が東大受験に超有利なワケ
「東大を目指すには中高一貫校が『超有利』」という長谷川さん。その理由は、6年間のカリキュラムが学力を伸ばすために非常に効率がいいからだという。
「高校受験がないため授業の進度が早く、中学の頃から高校の範囲を学ぶことができます。特に理科と社会の科目は学校の先生のレベルに依存する部分が大きいので、学校の授業が重要です。なぜなら、英数は予備校でも力を入れているので良い講師がいるし教材も沢山ありますが、理科や社会は少ないため学校外でカバーすることが難しいからです。
一貫校ではなく高校3年間で理科を学ぶとなると、実験をする時間が足りないので大半が座学になってしまいます。一方で中高一貫校では6年間通したカリキュラムなので実験する時間がたっぷりあり、3日に1回実験する学校もあります。手厚さがすごいので理科が好きになる子が多いと思います」
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