中高一貫校で失速せずに東大を目指す過ごし方 高得点は必要なく、コツコツやれば入りやすい

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それに加えて、共通テスト対策にも中高一貫校の6年間のカリキュラムが有利だ。

「2021年度の共通テストの問題を分析していて、中高一貫校生でなければ東大をはじめ国公立大学の入試に太刀打ちできなくなっていくと確信しました。今の共通テストは全教科国語だと言ってもいいくらい、文章を読ませ、式を書かせ、分析させる流れになっています。詰め込み式の勉強スタイルでは手も足も出ないでしょう。 中学受験で基礎的な知識をしっかり身につけて、中高6年間のカリキュラムに乗って効率的に学習できるのは大きなアドバンテージです。

それと比較すると、高校受験組は大学受験までの時間が足りず共通テストの傾向の対策をするのはかなり厳しいといわざるを得ません。もちろん主体性があればギリギリ間に合うと思いますが、かなり険しい道だと思います。

公立に比べ、私立中高一貫校は指導力の高い先生を高待遇で迎えます。今後、ますますこの格差が拡大していくことが予測され、社会的な観点からも、何とかしなくてはならないのではないかと思っています」

学校の「お世話焼き度」を見極める

東大を目指すためには、中高一貫校に通いながらも塾や予備校を利用したほうがいいのだろうか。

「塾で補足したい内容がハッキリしている場合以外は、基本的には塾通いはオススメしません。学力とは『自習力』でもあるからです。不安にかられて漫然と塾通いをするくらいなら、塾に通わず自分でどう勉強するのか工夫して取り組んだが学力が鍛えられます。

東大への進学率の高い塾として『鉄緑会』が有名です。確かに鉄緑会のカリキュラムを100%こなせたら東大に楽に合格できるでしょう。合格に必要な勉強量の倍はやらせるからです。しかし、自分で何をやるべきか頭を使わず、量をこなすことで合格するという発想は人生という長い視点で見ると本人のためにならないのではないかと思います。

僕の場合は、東大合格に必要な勉強量が100だとしたら、実際にできたのは80くらいだったと思います。なぜなら、テニス部で県大会に出場するくらい打ち込んでいたし、バンドをやりたくて音楽を勉強していたので時間がなかったからです。せっかく高校受験がないのだから、勉強以外のこともガッツリ打ち込む時間を持ってほしい。その経験は人生で必ず役に立つはずです」

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