京急1000形、なぜ「最大勢力」にまで増えたのか 同じ形式の中にさまざまな"派閥"が存在する

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京急新1000形 車庫内で並んだ1次車と19次車
京浜急行電鉄の1000形。アルミ車の1次車(左)とステンレス車の8両編成で最新の19次車(記者撮影)
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東京都心と羽田空港、横浜・三浦半島方面を結ぶ京浜急行電鉄で、最大勢力を誇る車両型式が「1000形」だ。2002年の登場以来、20年にわたって製造されてきたロングセラー車両となっている。

登場時はアルミ合金製

2010年まで活躍していた初代の1000形と区別するため、「新1000形」と呼ばれることがある。1959年に登場した初代もまた、356両と京急でいちばん製造数が多かった車両で、真っ赤な車体の窓下に細い白帯を締めた「赤い電車」の象徴だった。

現行の1000形は、1500形、600形、2100形のラインナップがある京急の車両のなかで最も新しい形式。製造年度などによって「○次車」と呼んで区別され、さまざまな“派閥”が存在する。

最初の登場から数年はアルミ合金製の車体で、600形や2100形のように、前面は丸みを帯びた形状をしている。向かって左寄りに非常用の扉が付いていて、窓下に少し孤を描いて突き出たワイパーカバーには「1000」のスリットが入っている。車内の座席は、3つあるドアの間が基本的に窓を背にしたロングシート、車端部は窓に直角のクロスシートだ。

京急新1000形 1001編成
1000形でいちばん最初に製造された1001編成は2017年に更新工事を終えた(記者撮影)
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