有料会員限定

北海道ラピダス半導体工場が招く建設現場の混乱 新幹線延伸や再開発案件重なり道内は繁忙状態

✎ 1〜 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17 ✎ 最新
拡大
縮小

地場ゼネコンは技術力や組織力を生かして規制適用と対峙する。

クレーンが林立する半導体工場の建設現場
2025年4月の試作ライン稼働を目指し工事が進むラピダスのIIM-1。クレーンが林立する(写真:筆者撮影)

特集「ゼネコン下剋上」の他の記事を読む

変革の意識が乏しく、昔ながらの慣習が数多く残る「レガシー産業」の建設業界に、時間外労働の上限規制の適用という「2024年問題」が襲いかかる。
『週刊東洋経済』3月30日号の特集は「ゼネコン下剋上」。変革ののろしが上がる。
※本記事は2024年3月28日6:00まで無料で全文をご覧いただけます。それ以降は有料会員限定となります。
週刊東洋経済 2024年3/30号(ゼネコン下剋上)[雑誌]
『週刊東洋経済 2024年3/30号(ゼネコン下剋上)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

北海道で大型工事が活況を呈している。

千歳市ではラピダスの次世代半導体工場「IIM-1」、「北海道新幹線札幌延伸計画」のルート上では高架やトンネルの建設が進む。そして札幌市では、中心部で再開発の現場が今後稼働する。

その中で建設業は全国共通の課題である人材不足に直面している。4月からは時間外労働の上限規制が適用されるため、残業抑制と年収維持の両面で対策を講じる必要がある。ゼネコンはDX(デジタルトランスフォーメーション)など新技術導入やバックオフィスによる支援体制の構築を進める。下請け会社は業界団体単位で元請けへの単価アップなどを求める。

ラピダスに作業員が集中

1月22日、ラピダスは工事が進行するIIM-1を報道陣に公開した。工場棟など施設の建築面積は約7万9000平方メートル、延べ床面積は約19万3000平方メートルに上る(2月19日時点)。2023年9月に本格着工。25年4月の試作ライン稼働を目指す。

関連記事
トピックボードAD
連載一覧
連載一覧はこちら
トレンドライブラリーAD
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
特集インデックス
ゼネコン下剋上
迫る「時間外労働規制」、現場で広がる戸惑い
「どうせ無茶を言われる」建設下請け会社の本音
「2024年問題」を解決するカギはあるのか?
スーパーゼネコンを凌駕、「奥村くみ」の破壊力
「関西特有の事情」が建設工事の需給逼迫要因に
当初は「社員が辞める」とピーエス社内で反発も
アクティビストが「ゼネコンを標的」にする理由
2024年問題で大激変!ゼネコン業界の"下剋上"
古い慣習が数多く残るレガシー産業に変革ののろし
4月から残業規制、2027年以降はどうなる?
退職が続き、最後は代表1人になった会社も
工事現場3000カ所のほぼすべてにカメラを設置
両者を共に知る経営者が語る違いとDXの効果
初任給も最大11%増、男性育休取得率は100%
大手ゼネコンの下に位置すると見られていたが…
賃金は上昇傾向だが若者の流入不足が続く
新幹線延伸や再開発案件重なり道内は繁忙状態
コロナ禍前と比較、増加数トップはエクシオG
賃金、福利厚生が魅力?「若者が辞めない」建設会社
新たな取引先探す交流イベントが人気沸騰
2期前比で純利益を増やした会社、減らした会社
2期前比で純利益を増やした会社、減らした会社
PBRやネットキャッシュ倍率の低い会社を抽出
PBRやネットキャッシュ倍率の低い会社を総合評価
2024年問題をチャンスに変えねば衰退の道歩む
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
有料法人プランのご案内