久美子さんは、母親がエホバに入る前に撮影された家族写真を記者に見せながら、「当時は父も母も愛情いっぱいに私を育ててくれました」と目を細める。そこには1歳半頃の久美子さんがにっこりと両親を見つめる、親子団らんの様子が写されていた。
「この教団を許すことはできない」
「母は心臓に持病を抱えているうえ、年金も多くはもらえないはず。老後のことが心配なんです」
母親と会って親孝行をしたい。それが今の久美子さんの願いだ。
「貧しいながらも家族みんなで支え合って生きていたのに、今はそれができません。この宗教に出会っていなければ家族がばらばらになることはなかったと思う。この教団を許すことはできません」
久美子さんのように家族と会えずに苦しむ2世は少なくない。一方で、排斥された家族と交流できない現役信者にも悩みがある。リポート後編では、現役信者の葛藤に焦点を当てる。
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