チームを上手くまとめる人と仕切れない人の差 社内外も意見はバラバラ、どうかじ取りするか
同じパーパス(大目的)を掲げても、個人や組織の目的や価値観はそれぞれ異なる。これは仕方のないことだ。たとえば、新しい医療用機材の開発に取り組む場合、看護に携わる方が治療機器の開発をするベンチャー企業家に対して「私は病気に苦しむ人の看護に頑張っているのに、あの人は儲けようとしている。許せない!」と怒る人がいるのは仕方がない。
共通のパーパスが実現することで、それぞれの目的が達成されればよいのだ。この場合も、パーパスは「病気で苦しむ人を減らす」ことだ。「パーパスが実現できて、私は看護で人助けができて、あの人も稼げて、全員ハッピー!」と、認知を変えればよい話だ。
仲間同士で内輪もめをしていては何もできない。「小異を捨てて大同につく」、いや「小異を認めて、大目的につく」チームを目指そう。
チームで熱く語れる「共通のテーマ」を
大きな未来構想も、最初はごく数名の頭の中から始まる。そして紆余曲折を経ながら、大きく育っていく。とくに最初は、妄想やパーパスという強い思いを共有できる少数の「コアメンバー」に絞り込んで検討を進めたい。「常識」とは違う未来を創り出すためには、人数を多くして「常識という雑音」を入れたくないのだ。
とはいっても現実の世界では、思いが同じ人たちが自発的に集まってチームを作るよりも、業務命令として半ば強制的に集めることのほうが多いだろう。そんな場合でも、上からの押しつけでなくて、チームメンバーで熱く語れる共通のテーマを設定して進めてほしい。
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