実は"出来たて"が絶品「王道ポテトサラダ」作る技 ビールに最高、作ると料理の基本も身につく

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王道ポテトサラダの材料(2〜3人分)
じゃがいも   2個(300g程度)
きゅうり    1/2本
玉ねぎ     1/4個
にんじん    1/4本
酢       小さじ1
マヨネーズ   60g
ベーコン    35〜40g
黒コショウ   適量

材料はシンプル。それだけにじゃがいものセレクトにも注意が必要です。

ポテトサラダの材料
ベーコンはハムに変えてもOK

じゃがいもには大きく粉質と粘質の2種類があります。これはデンプン量の違いによるもので、粉質のじゃがいもには「男爵」や「きたあかり」、粘質には「メークイン」や「とうや」などがあります。

選ぶべきはほくほくとした、粉質のじゃがいもです。スーパーに行くと男爵やきたあかりといった品種が表示されているのでそれを参考に購入しましょう。粉質のじゃがいもは力を入れずに潰せるので、細胞が壊れず、溶出したデンプンによる粘つきが抑えられるのです。

じゃがいもをゆでる場合、大量にじゃがいもを使う場合は皮ごとゆでますが、家庭の量であれば皮を剥いてからゆでたほうが簡単です。じゃがいもの皮を剥くときはピーラーを使います。じゃがいもは細長い形をしているので、包丁で天と地を切り落とし、ピーラーで皮を剥きます。

芽を除去しているじゃがいも
包丁で剥く場合も同様に天と地を落としてから剥くと作業が楽です

芽があれば除去しますが、皮であれば多少残っても問題ないので、神経質になる必要はありません。

芽を除去しているじゃがいも
じゃがいもの芽にはソラニンという毒素が含まれているので除去します

半分に切ってから3等分にします。これでだいたい大きさが揃うはずです。切ってからゆでるとゆで時間が短縮できるので「ゆで足りない」という状態が回避できます。にんじんは5mm厚のいちょう切りにしましょう。

大きさをそろえるのが重要です

ポテトサラダづくりで最大の関門は味付けです。ふつうはじゃがいもをゆでた後に味をつけるのですが、この塩加減がなかなかむずかしいもの。

簡単につくる秘訣は塩水でゆでること。500mlに対して4gの塩(重量比で0.8%の塩)を加えて、中火にかけます。塩を加えることでジャガイモの細胞壁を構成しているペクチンが溶けやすくなり、やわらかくゆで上がる効果もあります。

ゆでているじゃがいも
じゃがいもに水が浸かっている必要があるので適切なサイズの鍋を選びます

沸騰したら弱火に落とし、静かな火加減で15分ゆでます。沸いたら一緒ににんじんもゆでてしまいましょう。ここで野菜をゆでる、という調理工程を学びましょう。

鍋に投入されたにんじんとじゃがいも
にんじんは彩りと甘みの要素です

じゃがいもは水からゆでるのが基本です。お湯からゆでると先に外側に火が通ってしまい、糊化したデンプンが水分の吸収を妨げるので、なかなか火が通らないからです。一方、「根菜は水から、葉物は湯から」という言葉がありますが、にんじんは根菜ではあるものの、お湯からゆでたほうが早くやわらかくなります。

野菜は加熱すると一度硬くなった後に、やわらかくなります。60〜70℃に加熱すると、酵素の働きなどで細胞壁を構成しているペクチンが変性して硬くなるからです。にんじんは水からゆでるとこの温度帯を通過する時間がかかるので、硬めにゆで上がりますが、お湯からゆでればすぐに温度が上がるので、やわらかく仕上がるのです。

次ページそのあいだにきゅうりと玉ねぎの下処理をします
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