在宅勤務などによって、家で料理をする人が増えたのではないでしょうか。料理の腕を上げるために、まず作れるようになっておきたいのが、飽きのこない定番の料理です。料理初心者でも無理なくおいしく作る方法を、作家で料理家でもある樋口直哉さんが紹介する連載『樋口直哉の「シン・定番ごはん」』。
今回は難しいと思われがちなのですが、実は意外に簡単な「ハヤシライス」のおいしい作り方を伝授します。
著者フォローをすると、樋口さんの新しい記事が公開(月2回配信予定)されたときにお知らせメールが届きます。
ハヤシは英語のHashがなまった言葉
年も明け、1週間。すでに平常運転という方も多いかと思いますが、新年の1回目の更新は洋食の定番にして、手軽な「ハヤシライス」です。
ハヤシライスは日本独自の料理。薄切り牛肉と玉ねぎを炒め、ケチャップを隠し味にしたドミグラスソースで軽く煮込んだ料理です。ハヤシは英語のHashがなまった言葉で、発祥は東京と考えられます。
福神漬けを添えるのが定番だったようですが、たしかに相性がよく、好みで添えてもいいでしょう。
ドミグラスソースは小麦粉をバターで炒めたブラウンルーをスープでのばし、さらに焼いた牛肉などを加え、時間をかけて煮詰めたもの。家庭でつくるのは大変なこともあり、戦後、簡略化した作り方が広まりました。
今回紹介するレシピもその1つ。ポイントは「焦げ目のおいしさ」です。元になるドミグラスソースは小麦粉や肉の焼色を何層にも重ねることで褐色のおいしさを生み出しますが、簡略バージョンでもそれを意識するだけで味わいに深みが出ます。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ライフの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら