「伊豆の3km」ほか2023年の高速の新開通まとめ 下北・伊豆と半島の道路に注目も新東名は…

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伊豆縦貫道、富士山を背景に(写真:Yoshitaka / PIXTA)

毎年、必ずどこかで高速道路の新しい路線が開通する。便利になることは間違いないが、よほどNEXCOのホームページをチェックしたり、SA・PAのお知らせを見たりする人でなければ、開通のニュースを耳にするまで、どこに新路線や新区間ができるのかを知らない人も多い。そこで、「2023年の新開通区間」を紹介していく。

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今回は「東日本編」として、“静岡以東”の新開通を紹介する。現時点では、正確な開通の日取りが決まっていない道路も多いが、全体像を眺めて旅などの参考にしてほしい。

下北半島の高速道路が着々と整備

2023年3月25日に開業予定となっているのが、下北半島縦貫道路の「むつ尻屋崎(しりやざき)IC」~「むつIC」だ。下北縦貫道は青森県の東側、まさかりの形をした下北半島に向けて上北町からほぼJR大湊線に沿って北上し、半島の中心都市であるむつ市に至る68kmあまりの高規格道路である。

南側の「野辺地(のへじ)IC」~「横浜吹越IC」間はすでに供用を開始しており、むつ市周辺では、「むつ東通IC」と「むつ尻屋崎IC」のわずかな区間だけが開通していた。

青森県野辺地町の景色(写真:SORA / PIXTA)

今回、新たに開通するのは、寒立馬(かんだちめ)で知られる尻屋崎への玄関、「むつ尻屋崎IC」と終点の「むつIC」のわずか2.1km。青森・野辺地方面からのアクセスの大幅な改善は全線開通を待たなければならないが、先端部分が開通するのを見ると、事業が着実に進行している様子がうかがえる。

青森市や弘前市から比較的アクセスしやすい津軽半島に比べて、下北半島は奥地へと入り込んでいく感が強く、これまで気軽に旅することもためらわれるほど遠い印象だった。それが、むつ市まで高速でつながれば、心理的にも近くなるし、半島先端の大間町まで行けば、函館へのフェリーも出ているので、青森と函館を周遊するドライブのプランニングもしやすくなる。

下北半島の付け根から先端へは国道279号線と338号線という2本の動脈が走っているが、近年の冬季の異常気象の頻発を考えるとどちらも脆弱であり、“ライフラインの確保”という点でも期待が大きい。下北縦貫道の全通開通にはまだ時間がかかりそうだが、期待が大きい路線と言えそうだ。

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