本当に凄い?エクセレント・カンパニーの虚実 優良企業でなく優良事業の戦略こそ注目すべき

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2点目は戦略と管理の関係である。

図をご覧いただきたい。ここに描いたのは利益の最大値と売り上げ規模の間の対応関係である。キーワードは「最大値」で、誰かがミスをすれば出るはずの利益も出なくなる。

(出所)『高収益事業の創り方』に掲載の図を抜粋

(外部配信先ではランキングやグラフ・図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

戦略は利益の最大値を決定するだけで、実績値を決めるのは管理である。その点を確認していただきたい。

戦略が優れていても、管理が拙ければ、結果は出ない。

逆に、管理が優れていても、戦略が拙ければ、やはり結果は出ない。

どちらも重要ながら、変えるのが難しいのは戦略のほうである。

収穫逓減の法則が教えてくれること

3点目は売り上げと利益の関係である。再び図をご覧いただきたい。

いかなる業種でも規模を拡大するにつれて、最初のうちは汗を流す製造や営業の努力も報われる。だが、それが次第に徒労に終わるようになる。

この現象を経済学では「収穫逓減の法則」と呼ぶ。

グラフのうえでは右に行けば行くほど傾きがフラットになる点が、この法則を表している。一般に対前年比は100を超えて(プラスになって)当然という風潮があるが、それは低収益を招く温床になりかねない。

なぜ高収益を目指すべきなのか

4点目は高収益を目指すべき経営上の理由である。

継続事業から得られる利益は、顧客が自由意思に基づいて払う価格の下で実現するもので、顧客にとって価値の高いモノやサービスを提供したり、顧客が気にしない細部でコストを抑えたり、要するに「いい仕事」をしたことに対する報酬なのである。

「いい仕事」をしていなければ、高収益が持続することなどありえない。社員が一丸となって「いい仕事」をした証しが持続的な高収益だとすれば、それをターゲットに据えても何ら違和感はなかろう。

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