だから「意識高い系学生」は就職に失敗する 「就職サイトは不要」と思っていませんか?

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企業は一斉送信ではなく、1通ずつメールを送信する。スカウトメールは学生が志望した業界から来るとはかぎらない。まったく予想外の業界の企業から送られてくることもある。スカウト登録することで、知らない企業との出合いが生まれるわけだ。また、スカウトメールをもらうことで、学生は自信を持つことができる。

学生の特性に応じた企業をオススメ

「○○○○さんの志望業種にマッチする企業」や「○○株式会社を志望している方にオススメの企業」「志望業種からPR」のコーナーには、各学生の志望業種とエントリー状況に応じた企業が随時アップされる。学生の特性に応じてマイナビが推薦する企業ということだ。ここには、それまで知らなかった企業がアップされることが多い。

マイナビはテレビ東京と提携して、就活に役立つ経済ニュース配信している。放送時間に縛られることなく、就活に役立つニュースだけを見ることが可能なので、効率的に情報収集できる。テレビ東京の経済ニュースは人事担当者も見ているので、学生も見ておくべきだろう。

さらに「就活支援」のコーナーには、LINEを活用した他己分析のシステムやエントリーシート添削講座、就活マナーなどのツールも用意されている。マイナビは就活関連の書籍を多数販売しているが、もともと「就活支援」内で展開していたコンテンツを書籍化したケースが多い。「就活支援」のコーナーを読めば就活用のマニュアル本を購入しなくても済んでしまう。

ここまで読んでいただけば、マイナビがいかに役立つかよくわかっていただけたと思う。マイナビは企業から掲載料金を受け取って収益を上げている。マイナビの記事は採用広告記事だ。企業が学生にPRしたい情報が大きく掲載されており、企業にとってマイナスになるような情報はほとんどない。

しかし、虚偽情報がアップされているわけではない。企業のいい面が強調された情報が掲載されていると割り切って利用すればいい。まずはマイナビで企業の概略を把握して、それから自分で企業研究を深めれば効率的だ。マイナビには約1万5000社の企業情報が掲載されている。これだけの情報を活用しないのはもったいないのではないか。

田宮 寛之 経済ジャーナリスト、東洋経済新報社記者・編集委員

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たみや ひろゆき / Hiroyuki Tamiya

明治大学講師(学部間共通総合講座)、拓殖大学客員教授(商学部・政経学部)。東京都出身。明治大学経営学部卒業後、日経ラジオ社、米国ウィスコンシン州ワパン高校教員を経て1993年東洋経済新報社に入社。企業情報部や金融証券部、名古屋支社で記者として活動した後、『週刊東洋経済』編集部デスクに。2007年、株式雑誌『オール投資』編集長就任。2009年就職・採用・人事情報を配信する「東洋経済HRオンライン」を立ち上げ編集長となる。取材してきた業界は自動車、生保、損保、証券、食品、住宅、百貨店、スーパー、コンビニエンスストア、外食、化学など。2014年「就職四季報プラスワン」編集長を兼務。2016年から現職

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