シャックバーガーは「マック的常識」を覆す 「ハンバーガー界のスタバ」の凄みとは?

拡大
縮小
画像を拡大
アンガスビーフ100%など、素材面のこだわりが売りだ

――健康志向が強まる日本では、どのような商品戦略をイメージしているのか。

ファストフードは敬遠するが、ハンバーガーは食べたいという人もいるだろう。となると、いい素材のバーガーを食べたいという消費者が多いのではないだろうか。

もちろん、世界中どこの地域でもコアメニューは出していく。そのうえで、現地のベーカリーや料理人と相談しながら、ローカルにあったメニューを採用していきたい。

独自商品については、たとえば、その地域にしかないソーセージを使ったこともある。(日本でも)時間をかけて少しずつ現地ならではのメニューを入れていきたい。日本の農家やサプライヤーと一緒にやっていくことも念頭に置いてスタートするが、最初のうちは米国で展開しているメニューを忠実に再現しながら展開していく。

「1番」のバーガー屋になる

規模を追い求めず、「1番」のハンバーガー屋になるのが目標だ(撮影:尾形文繁)

――グローバルではどのような成長路線を歩んでいくのか。

米国については、現在のホームタウンは東海岸だが、徐々に西側も攻めていく。今後はシカゴ、テキサスに出店していく予定だ。

中東では現在、20店ほど展開している。現地にはシェイク・シャックのもともとのファンも多い。さらに、いいパートナーと出会ったことで出店が進んできた。そのパートナーは中東でスターバックスも展開している。そういう意味では、日本におけるサザビーの存在と似ている。

日本以外のアジア出店については、ノープランだ。当面は日本に集中して事業を展開していきたい。世界で1番のハンバーガー屋になりたいが、規模を求めるわけではない。

「1番」というのは、どの飲食店よりもすばらしい体験を提供し、何度も通ってくれる店でありたいという意味においてだ。ブランドとしての地位を確立し、望まれる地域には出店を検討していきたい。

――日本の消費者にメッセージは?

シャックバーガー、ポテト、ホワイトアンドブラックシェイク(チョコとバニラがミックスされたシェイク)。最初に頼むならこのメニューがおすすめ。一生懸命頑張って、日本の皆さんの信用を勝ち得たい。

又吉 龍吾 東洋経済 記者

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

この著者の記事一覧はこちら
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
日本の「パワー半導体」に一石投じる新会社の誕生
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
【浪人で人生変わった】30歳から東大受験・浪人で逆転合格!その壮絶半生から得た学び
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT