男子は整理することが苦手な子が多く、女子の方がしっかりと整理し、ノートの中身も整理されて書かれていることが多いものです。そうしたことからも、女子のほうが一般的にテストの点数がよい傾向になることもうなずけます。
このようなことから、私は生徒に整理整頓する癖をつけていきました。手始めに、まずはプリント類。これはファイルを渡して、科目ごとにファイリングするようにしました。またノートの取り方については、整理整頓してまとまりのある形で取るにはどうするか、毎週毎週、定期的に指導しました。
このように整理整頓すると、情報が構造化され、頭の中も整理されていきます。整理されると無駄な思考がなくなり、効率的に学習ができるようになります。そして、テストで点数が上がるという好循環につながります。
整理整頓によって開花する3つの能力
さて、そこでもう少し突っ込んで考えてみましょう。整理整頓することができるようになると、どういうメリットがあるのでしょうか。実は単に点数が上がるというものだけではなく、広い意味で次の3つの能力が開発されていくのです。
①の「体系化する力がつく」というのは、何となくわかると思います。たとえば、パソコンのデスクトップ画面を思い出してみてください。ファイルが無数にデスクトップに配置されている場合は、完全に頭の中がカオス(混沌)状態に陥っています。どこに何が配置されているかわからず、開くたびにいちいち探すという結果になり、時間の無駄が生じます(ただし、雑然とした中にも、本人なりに整理されており、体系化されているという場合もあります)。
ファイルは大抵の場合、フォルダに格納します。似たような種類のファイルはフォルダに格納しますが、そのフォルダ類もさらにより上位カテゴリのフォルダを作って格納します。このような情報は、整理整頓されているほうが、引き出すのも短時間で行え、また何よりも頭の中の構造化に役立ちます。
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