ゴルフ「プロ試験7回不合格」25歳女性が得た驚く道 プロゴルファーを目指す日本人の新たな選択肢

✎ 1〜 ✎ 106 ✎ 107 ✎ 108 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

今回、識西にアメリカの予選会を勧めたのは、「今の自分がどれぐらいやれるかの確認と、7年間の空白を埋めるためです。プレーヤーの旬は10年ぐらいだと思います。(プロテストに向けた)練習だけで旬を逃すのはもったいない」(井上プロ)というのが大きな理由だ。

レベルという点で識西の欧州女子ツアーについては「彼女のショット力があれば、かなりできると思います。トップ20、トップ10から優勝争いを感じながらプレーするときが遠からずある」と期待する。

識西は「(翌年の)シード権は取りたい。ワールドランク(ロレックス・ランキング)を上げていきたい」という。

成績次第では日本のツアーに出られる可能性も

JLPGAの規定(2022年時点)では、ワールドランク300位以内に入れば臨時プロ会員となり、出場推薦を受ければ日本女子ツアーに年間4試合まで登録が可能になる。欧州女子ツアーの成績次第では日本女子ツアーに出られる可能性も出てくる。そのうえで「日本のプロテストには全力で臨みたい」と、日欧両にらみの1年になりそうだ。

「これから彼女が歩むのはパイオニアとしての道。このチャレンジはすごいと思うし、活躍すれば、女子プロゴルフの新しい流れ、道筋になるのでは」と井上プロ。まだ日本のプロ資格を持っていない選手が、欧州に限らず、さまざまな海外ツアーで力を発揮し、日本に戻ってくる。そんな新しい流れができれば、右肩上がりの日本ツアーがさらに活性化し、話題性も増すだろう。(文中敬称略)

赤坂 厚 スポーツライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事