ホンダ新型SUV「ZR-V」にセダンらしさを感じる訳 ハイブリッド&ガソリン車に乗って感じた違い

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ラゲージスペース
リアシートを倒せば、大人が十分横になれるスペースも確保できる(東洋経済オンライン編集部撮影)

なお、ZR-Vには、電動で開くパワーテールゲートを装備するが、さらにZグレードでは、ハンズフリーアクセス機能も搭載する。スマートキーを持った状態でリアバンパー下に足先をかざせば、テールゲートの自動開閉が可能な機能で、荷物で両手がふさがっているときなどに便利だ。

ガソリン車のプロフィールと2WDの乗り味について

ZR-V X
ガソリン車となるZR-V Xの試乗シーン(東洋経済オンライン編集部撮影)

今回は、e:HEV車のほかに、ガソリン車2WDのベースグレードXにも試乗してみた。e:HEV車の最高出力は、2.0Lエンジンが141ps、駆動用モーターでは184psを発揮するのに対し、ガソリン車に搭載する1.5L・VTECターボの最高出力は178ps。カタログ数値だけを見れば、モーターで走るEVモードやハイブリッドモード時は、e:HEV車のほうがパワフルに思える。だが、実際にガソリン車に乗ってみたところ、加速などはハイブリッド車と遜色ないし、むしろ軽快なハンドリングという点では、ハイブリッド車を上まわっていた。

例えば、街中の細い路地や駐車時にハンドルを切り返すシーンでは、ガソリン車2WDのほうがステアリングの切りはじめがとても軽く感じる。また、高速道路で車線変更する場合も、ハイブリッド車と比べ、より車体が素早く反応する。さらにコーナーでも、前輪から素直に車体が曲がり、回頭性もすこぶるいい。

レバー式シフト
ガソリン車は、レバー式シフトを採用(東洋経済オンライン編集部撮影)

シフト操作も一般的なレバー式を採用しているため、こちらに慣れている筆者は、ボタン式のエレクトリックギアセレクターよりも扱いやすかった。加えて、シフトをD(ドライブ)からS(スポーツ)モードに切り替えると、よりキビキビした走りが味わえる。ハイブリッド車よりも、さらにスポーティーかつセダン的な走りを味わえると感じた。

乗り味に関するハイブリッド車とガソリン車のこうした違いは、ホンダの開発者によれば「車両重量の差が大きな要因」だという。ガソリン車のほうがかなり軽いのだ。車両重量は、今回試乗したe:HEV Zの4WDで1630kg。一方、ガソリン車Xの2WDは1460kgで、170kgも軽い。

ちなみにZR-Vは、ハイブリッド車とガソリン車ともに2WDのほうが4WDより軽く、また、豪華装備を誇るZグレードと比べ、ベーシックな装備のXグレードのほうが軽くなる。今回試乗した2台は、全ラインナップ中でe:HEV Zの4WDが最も重く、ガソリン車Xの2WDは最軽量となる。

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