ゴルフ・ヴァリアントTDIに乗ってわかった凄み ディーゼルのワゴン、広く扱いやすく使い勝手もいい

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「ゴルフ・ヴァリアントTDI」
伝統のゴルフをベースに荷室を延ばしたワゴンタイプでトルクフル・低燃費なディーゼルエンジンを積んだ「ゴルフ・ヴァリアントTDI」
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世の自動車メーカーのEV志向が強まるなか、日本におけるフォルクスワーゲンは、多方面作戦を採る。

2022年秋にピュアEV「ID.4」(アイディーフォー)を日本で発売する一方、ガソリンエンジン車も、さらにディーゼルエンジン車も投入する、という具合。

2022年には、よりクリーンな排ガスをうたう新世代の2リッターディーゼルエンジンをゴルフTDIに導入した。

ディーゼルエンジンのゴルフ・ヴァリアント

同年10月には、同システム搭載のステーションワゴンである「ゴルフ・ヴァリアントTDI」が日本発売開始された。これが今回の主役だ。

荷室がかなり大きくて便利なうえ、扱いやすい性能で、使い勝手のいいモデル。それが、乗ってみての私の印象だ。

いっとき排ガスが環境に与える影響が問題視されたディーゼルエンジンだが、燃費や太いトルクによる運転しやすさなどの面は捨てがたい。

よりクリーン化をはかることで、いまは復権を果たしているといってもいいだろう。マツダも2022年に発表した「CX-60」に新開発の6気筒ディーゼルエンジンを載せたし。

ドイツのメーカーは、実際、内燃機関の開発の手をゆるめていないようだ(少なくともいままでは)。

傾向としては、8気筒のような多気筒ガソリンエンジンは、頂点に位置するプレミアムモデル用として、量販車には、3気筒や4気筒、というのがみてとれる。

エンジンの小型化や小排気量化が、EVへ至る道の過程にある措置なのか。そこは明言されていないようだけれど、感心するのは、パワーやフィールの面で確実に“進化”していること。

ディーゼルエンジンも例外ではない。私は2022年秋にドイツでゴルフTDIをドライブする機会をもった。そのとき、ディーゼルエンジンが市場からなくならない理由がよくわかった。

フランクフルトからチェコ国境のほうへと向かうアウトバーンの速度無制限区間では、流れが速い。時速200キロで走っていても、後ろから来たクルマに道を譲らなくてはいけない場面に遭遇する。

そんなときでもゴルフ・ヴァリアントTDIは、高速で安定して走っていられるうえに、“脚が長い”という大きな性能に気づかされた。燃費がいい。

長い距離走っているあいだの給油回数が少ないので、ややもすると高性能スポーツカーよりも、目的地に着くのが早い。これを高機能と呼んでもいいのではないだろうか。

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