加えて、なかなか静粛性が高い。耳を澄ませばディーゼルエンジン特有のカラカラ音は聞こえるものの、耳障りなかんじはいっさいなし。
エンジン回転の頭打ち感も感じられない。すいすいという感じで、クルマは進む。極端にいえば、エンジンを意識させないエンジンだ。
高速道路の合流などでは、しっかり加速する。そして、ボディの空力効果も手伝ってくれるのだろう、速度は抵抗感なく上がっていく。
レーンチェンジ時の安定感も、サスペンションセッティングのしっかり感を感じさせてくれるものだ。
ハンドリングのよさは、高速だけでなく、私が走った箱根のくねくね道でも、そればかりか、一般道でも、気持ちよく動いてくれるなあと、うれしい気分にしてくれる。
箱根のワインディングロードでは、上りは太いトルクがカバーしてくれるし、下りはハンドリングのたしかさと、頼れる制動力で、期待以上に楽しめたのだ。
日本で時速200キロは出せないものの、市街地やカーブの連続する山道など、ヴァリアントを手に入れたらまっさきに乗り出すであろうシチュエーションへの対応力は高い。
乗降性も乗り心地もいい
機能の面からいうと、最大の特長は、ステーションワゴンボディであることだ。全高が1485ミリに抑えられているので、市街地にあるタワー式の駐車場などで困ることはない。
もう1つは乗降性のよさ。着座位置がおおかたの人にとって、無理なく乗り降りできる高さにある。
一般論としては、乗り心地のよさも、SUVに対するセダンやステーションワゴンの強みとして挙げられる。サスペンションの動きの自由度が高いからだ。
車型でいうとSUV全盛の昨今であるが、VWはほかにもパワートヴァリアントや、アルテオンシューティングブレークなど、ステーションワゴン(的な)ボディを多くラインナップに持つ。
他社では、アウディにA4アバントとA6アバント。同社では加えて、クロスオーバーという荷室の大きめなA3スポーツバック、A5スポーツバック、A7スポーツバックもそろえる。
メルセデス・ベンツは、CクラスとEクラスのステーションワゴンと車高をすこし持ち上げたオールテレインを持ち、CLAシューティングブレイクというクロスオーバーもある。
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