「ヴィッツ」が「ヤリス」になり、「フィット」が4代目になり……と、ライバルたちが続々と世代交代をする中、マツダのコンパクトカーは「デミオ」から「MAZDA2」への名称変更はあったものの、2014年のデビューからフルモデルチェンジすることなく、9年目を迎えようとしていた。
そんなおり、マツダから「MAZDA2大幅改良モデル」が発表された。「フルモデルチェンジか」、あるいは「フェードアウトして生産終了か」と考えられていた矢先の“大幅改良”だけに、驚きを隠せない。
これが小変更であれば、「モデル末期の延命策なのだろう」と驚くことはない。しかし、大幅改良である。これは、「まだまだこのクルマを作り続けるよ」というメーカーの決意でもあるからだ。これでMAZDA2は、少なくとも10年選手になることが確定したと言える。
もう1つの驚きは、大幅改良の内容である。グレードのラインナップが一新されたのだ。
新グレード「SPORT」「BD」の登場
これまではベースモデルがあり、その上級仕様として「Proactive」や「S Package」「L Package」、さらに内外装の仕立てを変えた特別仕様車をラインナップする形であった。
それが、ベースモデルの「15C/XD」「15 Sunlit Citlus」「15 SPORT」「XD SPORT+」、そして「15 BD」「XD BD」へとラインナップ数をシンプル化するとともに、それぞれのキャラクターを明確にわけるスタイルへと変わったのである。
Sunlit Citlusについては従来モデルからある、上質なインテリアを採用したグレードだが、SPORTとBDが新しい。
SPORTは、従来の「BLACK TONE EDITION」を昇華させたグレードで、ブラックのエクステリアパーツやメッシュグリルを採用し、スポーティなスタイリングとしたもの。SPORTは、「ファミリア」の時代からのマツダの伝統として「スポルト」とドイツ語読みをする。
BDはまったく新しいスタイルのグレードで、今回の大幅改良の目玉となるものだ。BDの名称は、まっさらなスケートボードを意味する「BLANK DECK」から連想したものだといい、「『自分らしく、自由な発想で、遊び心を持って』をイメージして開発した新機種」だと説明される。
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