睡眠不足をどうにかしたい人に読んでほしい2冊 朝の習慣でぐっすり眠れてすぐ回復する体に

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

よい睡眠には朝の習慣がとても大切。ここでも、スマートフォンのタイマー機能を使い、好きな音楽を鳴らすことがすすめられています。よくあるアドバイスですが、著者によれば、その際は洋楽ではなく「邦楽」を選ぶほうがいいのだとか。理由は、脳が日本語の歌詞を無意識下で認識することで少しずつ覚醒していき、すっきり起きることができるから。

さらにこだわるなら、ゆったりとしたリズムではじまり、そこから徐々にテンポアップしていく曲がベストだそう。このような曲調の音楽を聴くことが、朝のいい目覚めにつながるとの研究報告があるというのです。

朝食の摂り方もポイント

朝食のとき、積極的に摂取したいのが、トリプトファンという栄養素。必須アミノ酸のひとつです。体内に入ると自律神経の働きを活性化させ、心のバランスを整えるセロトニンというホルモンに変化。そして、日中に体内で分泌されたセロトニンは、夜になると酵素の働きによって、自然な睡眠を促すメラトニンに変化するのです。こうした働きが、夜になると自然に眠気が訪れる効果をもたらしてくれるわけです。

10年間で1万冊を読破したライフハッカー書評家が厳選 いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本
『10年間で1万冊を読破したライフハッカー書評家が厳選 いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』(日本実業出版社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。

トリプトファンを多く含む食品は、納豆や味噌などの大豆製品や、チーズやヨーグルトといった乳製品、卵、ナッツ類など。トリプトファンはインスリンによって脳へと運ばれるので、インスリンの分泌をうながす白米もあわせて摂取するのがいいようです。セロトニンの合成に不可欠なビタミンB6を多く含んでいるカツオ、マグロ、鮭といった魚を一緒に食べれば文句なしの朝食です。

つまり、焼き鮭、みそ汁、納豆、白米といった典型的な和の朝食メニューは、良質な睡眠をとるうえでは理想的な食事。洋食が好みなら、ベーコンエッグ、ヨーグルト、チーズトーストなどがいいそうです。

また、規則正しい朝食には、体内時計を調整する効果も。朝は太陽光をしっかりと浴びて起床し、それから1時間以内に朝食を済ませることが大切です。

本書で紹介されているメソッドは、どれも一定の効果が見込めるものばかりだと著者は太鼓判を押しています。よりよい睡眠習慣を身につけるために、無理なく実践できそうなことから試してみるといいかもしれません。

Points
・よい睡眠には朝の習慣が重要 
・アラームは好きな邦楽がベター
・朝食ではトリプトファン摂取を心がける
(231ページより)
印南 敦史 作家、書評家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いんなみ あつし / Atsushi Innami

1962年生まれ。東京都出身。広告代理店勤務時代にライターとして活動開始。「ライフハッカー・ジャパン」「ニューズウィーク日本版」「サライ.jp」「文春オンライン」などで連載を持つほか、「Pen」など紙媒体にも寄稿。『遅読家のための読書術――情報洪水でも疲れない「フロー・リーディング」の習慣』(PHP文庫)、『いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』(日本実業出版社)『「書くのが苦手」な人のための文章術』(PHP研究所)、『先延ばしをなくす朝の習慣』(秀和システム)など著作多数。最新刊は『抗う練習』(フォレスト出版)。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事