成長する人ほど「自分に厳しい人を大事している」 トップランナーへの取材でわかった成功の秘訣

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一流の結果を出す人の共通点とは(写真:Fast&Slow/PIXTA)
著名人や経営者、研究者など、各界トップランナーへの20年超にわたる取材歴で、これまで3000人以上にインタビューしてきた上阪徹さん。取材を通して、一流の結果を出す人には共通するものの見方や捉え方があることに気づいたと言います。思い返せば、自分自身も不遇だった20代に「自分のために働くのをやめて、誰かのために働こう」と意識を切り替えたことで、人生を切り拓いていったそう。
本稿では、新刊『マインド・リセット――不安・不満・不可能をプラスに変える思考習慣』から一部を抜粋し、どんな状況でもうまくいく人に共通する思考法、人生の切り拓き方を3回にわたって紹介します。今回は3回目です。

フリーランスになったばかりの20代末、取材で年配の経営者の一言にハッとしたことがありました。 「他人は変えられない。変えられるのは、自分だけだ」

人間関係の難しさに直面したとき、つい相手に対して「どうしてわかってくれないんだ」「あそこを変えてほしいのに」と考えがちです。自分は悪くない。きっと正しい。問題があるのは相手で、相手さえ変わってくれればうまくいく、というわけです。

しかし、いくらそれを願ったところで、相手が変わってくれるわけではありません。他人は簡単には変えられない。相手が変わることを期待しても、意味がないのです。

苦手な相手から逃げていたら、リーダーは務まらない

一方、変えられるものもあります。それは、自分です。自分なら心がけ次第で変えられます。何もしないのに会社が勝手に変わっていくはずがない、と語っていた経営者がいましたが、何かが変わるには理由が必要です。人間関係を変えていくにも、理由が必要。文句ばかり言ってじっとしていたところで、何も変化は起きません。自分から変わっていく努力をしなければならないのです。

これも経営者に聞いたことですが、ひとつのヒントは、相手の気に入らないところを見ようとするのではなく、できるだけいいところを見ようとすること。そして、いいところを伸ばしてあげられるようなコミュニケーションをとることです。

とりわけ組織のリーダーになれば、先にも書いたようにウマが合わない、ソリが合わない部下も持たなければいけないことになります。そういうとき、人間関係づくりから逃げていたら、リーダーは務まりません。定められたミッションを達成していくことも、難しくなるでしょう。

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