フリーランスになったばかりの20代末、取材で年配の経営者の一言にハッとしたことがありました。 「他人は変えられない。変えられるのは、自分だけだ」
人間関係の難しさに直面したとき、つい相手に対して「どうしてわかってくれないんだ」「あそこを変えてほしいのに」と考えがちです。自分は悪くない。きっと正しい。問題があるのは相手で、相手さえ変わってくれればうまくいく、というわけです。
しかし、いくらそれを願ったところで、相手が変わってくれるわけではありません。他人は簡単には変えられない。相手が変わることを期待しても、意味がないのです。
苦手な相手から逃げていたら、リーダーは務まらない
一方、変えられるものもあります。それは、自分です。自分なら心がけ次第で変えられます。何もしないのに会社が勝手に変わっていくはずがない、と語っていた経営者がいましたが、何かが変わるには理由が必要です。人間関係を変えていくにも、理由が必要。文句ばかり言ってじっとしていたところで、何も変化は起きません。自分から変わっていく努力をしなければならないのです。
これも経営者に聞いたことですが、ひとつのヒントは、相手の気に入らないところを見ようとするのではなく、できるだけいいところを見ようとすること。そして、いいところを伸ばしてあげられるようなコミュニケーションをとることです。
とりわけ組織のリーダーになれば、先にも書いたようにウマが合わない、ソリが合わない部下も持たなければいけないことになります。そういうとき、人間関係づくりから逃げていたら、リーダーは務まりません。定められたミッションを達成していくことも、難しくなるでしょう。
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