「仮想通貨大暴落」3つの要因から予測する未来図 投資するなら千載一遇のチャンスと見ていいのか

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また、スイスのルガーノ市は今年3月から、ビットコイン、ステーブルコインの一種で米ドルと連動する「テザー(USDT)」、同じくスイスフランと連動する「LVGA」の3つを法定通貨にしている。こうした動きは今後も拡大していく予想で、そういう意味でも今回のビットコイン暴落は興味深い。

長い目で見てビットコインの価格がまた元に戻ることに賭けたい人は別だが、現在の状況ではなかなか仮想通貨の投資に賭ける人はそう多くないかもしれない。ただ、ビットコインをブロックチェーン技術の進化とともにWeb3の一環として考えれば、今回の大暴落は千載一遇のチャンスといえるかもしれない。

そもそもビットコインには、「半減期」と呼ばれるイベントがあり、過去の経緯では半減期を経て急騰してきた歴史がある。半減期というのは、ビットコインを作る「マイニング」という作業の報酬が半額になることをいうのだが、次の半減期は2024年といわれている。周知のように、ビットコインは他の通貨と違って発行量の上限が2100万枚と決められている。そういう意味でも、ビットコインの将来性を高く評価する人は多い。2025年には1BTC=1億円になる、と予想する専門家も存在する。

大手投資銀行のJPモルガンは、金価格と比較すると適正価格は1BTC=15万ドル(2000万円)と予想、ブルームバーグのアナリストであるマイク・マクグローン氏は10万ドル到達は時間の問題と予想している。また、世界で最もビットコインを数多く保有しているアメリカのソフトウェア企業「マイクロストラテジー」のマイケル・セイラーCEOは、「2030年までに100万ドル(1億4000万円)に達する」と予測している(お金の知恵袋、2022年11月15日配信より)。

半分になってもかまわない資金なら投資しても?

ビットコインなどの仮想通貨への投資には、当然ながらリスクがつきものだ。円ベースで半分、ドルベースで8割近く下落するような金融商品はめったにないことを意識しながら、投資の可能性を考えるべきだろう。実際に、ビットコイン投資にはさまざまなリスクがある。簡単に紹介すると……、

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