それに、年齢を重ねてくると、とにかく重さがしんどくなる。いい服は重いものだ。目の詰まったコートはずしり重いし、本革のバッグも肩がこるほど重い。気軽なカジュアルブランドの数千円の服と300円ショップのバッグで十分事は足りる。
おまけに、いいものは高かっただけに処分がしにくい。節約にとって大事なのは、不要な服をむやみに増やしてクローゼットをいっぱいにしないことだ。「いいもの」が回り回って節約の妨げにならないよう注意したい。
雲行きが怪しい「新電力」への切り替え
最後に取り上げたいのが「新電力」。電力自由化以降、大手電力会社より安値を打ち出す新電力は、確かに一時期、脚光を浴びた。いまも光熱費高騰の対策として「新電力」への契約切り替えを勧めるアドバイスがいまだ散見されるが、今は雲行きが怪しい。
新電力事業者の多くは自前の発電設備を持たず、卸電力取引市場から電気を調達してくるのだが、エネルギー高のあおりで調達価格も高騰。販売価格を下げれば下げるほど利益を圧迫する逆ザヤ現象を招いている。帝国データバンクによると2021年4月までに登録のあった新電力706社のうち、11月28日時点で約2割が倒産や廃業、または契約停止や撤退などを行ったという。
むろん、堅実な経営を続けている一部の事業者もあるが、光熱費高騰対策のために新電力に契約を切り替えましょうとは簡単には言えないはずだ。
古くなってしまった節約情報をそのまま信じ込んでいないか、この機会にぜひ見直してみてほしい。
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