「心臓が右にある男」が起こした風船の泣ける奇跡 37億分の1の確率で出会う女の子に遭遇した話

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チャンス大城さん(撮影:朝日新聞出版 写真映像部・東川哲也)
芸歴30数年の芸人、チャンス大城。本名、大城文章(おおしろ・ふみあき)47歳を知っていますか? いじめられっ子だった尼崎時代、東京での地下芸人時代と、長すぎる雌伏のときを超え、今、お茶の間の記憶に残る男としてTV出演急増中の芸人です。テクニックに長けたお笑いを魅せる芸人が多いなか、「このひとなんだ!?また見たい!」と思わせる男。
今年の7月にその半生をまとめた『僕の心臓は右にある』を刊行。「笑った!」「泣かされてた!」という感想多数。とんでもない人生なのに、読むとなぜか元気になる、笑って泣ける、赤裸々すぎる半生記から、プロローグをご紹介します。

床から始まる1日

僕の一日は、床から始まります。

玄米を炊飯器で炊いて、みそ汁にサバ缶と刻みネギを入れて、オリーブオイルで炒めた野菜を一品、しらすと納豆とバナナ・ヨーグルト。

むちゃくちゃ健康的でしょう。

いろいろあって、お酒をやめて、健康的な生活に切り替えたんです。

これをみんな床の上に並べて、床に座って食べる。武田鉄矢さんのラジオ、「今朝の三枚おろし」を聴きながら食べるんです。

一応、隣の部屋にテーブルはあるんですが、床に座って食べた方が落ちつくんです。

「明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー」でさんま師匠からもらったベッドも持っているんですけど、まだ箱から出してません。

やっぱり床に布団を敷いて寝た方が落ち着くし、なんかベッドって、洋風っていうか、高級っていうか、偉そうな感じがするやないですか。

なんで、そう思うんかな。

やっぱり僕には、ストリートの血が流れてるんかな。

いや、ストリートなんてかっこつけすぎやな。

ホームレスになったことはないけど、ずっとホームレスすれすれの生活をしてきたから、地べたの方が落ち着くんかな。

きっと僕の体の中に、路上の気分があるんだと思います。路上魂、とでも言うんでしょうか。

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