「心臓が右にある男」が起こした風船の泣ける奇跡 37億分の1の確率で出会う女の子に遭遇した話

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いま住んでいるアパートは、2年前に借りたんです。1998年に東京に出てきて以来、初めてのエアコンつきの部屋です。家賃は5万円

でも、もともとついていたエアコンは室外機が故障気味で、2階に住んでるお姉さんから「うるさい」って注意されてしまったんで、生まれて初めて新しいエアコンを買いました。8万円もしました。

エアコンって、びっくりしますよね。

エアコンのない風呂なしアパートの夏は、地獄でした。おととしの夏までは、水で濡らしたタオルをしぼって体を拭いていたんです。でもいまは、エアコンさえかけてれば他には何もいらないと思うほど、天国にいるみたいな気分です。極楽です。

だから、エアコンかけてると欲望がなくなる気もしますよね。

そういえば、前に住んでいた風呂なし共同トイレのアパートに、玉置(たまおき)ピンチ!さんが泊まりにきたことがありました。

潔癖症の玉置さん

玉置ピンチ!さんは、僕と「右心臓800」というコンビを組んでいた先輩芸人さんなんですが、陸上の800メートル走で国体に出たことがあるんで、玉置さんが「800」僕は先天的に内臓(ないぞう)逆(ぎゃく)位(い)で、心臓も右側にあって、だから「右心臓」。ふたり合わせて、「右心臓800」というわけです。

玉置さんは、チリひとつない部屋に住んでいる、ものすごい潔癖症(けっぺきしょう)の人でした。

僕はその風呂なしアパートでも床に布団を敷いて、毛布にくるまって寝ていたんですが、そこに虫がアホほどいたらしいんです。でも、尼崎のドブネズミと言われたほどの僕ですから、虫なんて全然平気でした。

ところが、玉置さんが僕の使っていた毛布にくるまって寝ようとしたら、

「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」

っていきなり変な呼吸を始めたんです。

「玉置さん、玉置さん? 大丈夫ですか?」

潔癖症の玉置さんは、アナフィラキシーショックというのになってしまったんです。あんまり虫が多いから、皮膚がたまげてしまったらしい。

それで救急車を呼んだのですが、僕は玉置さんの苦しそうな呼吸を聞きながら、

「人間って、毛布被っただけで呼吸困難になんねんな」

って不思議な感動に包まれていました。

地域によるみたいですが、救急車って料金がかかることがあるんですね。

玉置さんは潔癖症なんで、後で救急車代をちゃんと払ってくれました。

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