栃木県に突如出現「中国式の農場」その驚きの全貌 中国東北でお馴染みのガチ中華料理を堪能

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バーベキューやそのほかの料理で使う野菜も、その多くは農場で採れた野菜を使っている。そのため、新鮮な茎レタスや生キクラゲを使った料理を味わうことができる。

栃木の寒空の下、宴会場で食べる羊肉の丸焼きや鉄鍋炖はまるで中国東北旅行に来たかのような気分にさせてくれる。

范さんによれば、農村体験を始めた2022年2月以降、中国版LINEのWeChatのタイムライン機能である朋友圈や中国版InstragramのRedの投稿から東京近郊で暮らす中国人の間でじわじわと口コミが広がり、今では週末を中心に20~30組の中国人が北海農場を訪れるという。

農場
北海農場にはお土産の販売所も(写真:筆者撮影)

そのうち半分ほどは同園が持つ別荘の「北海山荘」に宿泊するそうだ。ここには麻雀やカラオケも併設されており、まさに週末を都会から離れた田舎で過ごす「農家楽」(中国語で農村に泊まったり、野菜収穫などの農業体験をしたり、田舎の郷土料理を味わったりする娯楽体験のこと)が栃木で体験できる。

近隣の農家も巻き込んだECの拡大を目指す

椎茸農園から始まり、中国系の野菜に動物の飼育、農村体験と事業の幅を拡大し続けている北海農場だが、今後注力したいのは野菜のECでの販売だという。「2022年の10月に野菜を販売するECサイトを立ち上げました。自社の中国系の野菜はもちろんですが、周りの農家さんの野菜も販売できたらと思っています」と范さんは語る。

また、北海農場では東京に中国系の野菜を卸すための物流と倉庫も自社で保有しており、すでに20以上の近隣の日本人農家が北海農場のECサイトから野菜を販売している。農業以外にもマルチに展開しているところに、中国人らしい商売魂を感じる。

今回記事で取り上げた北海農場以外にも、先に述べたように、中国系の野菜を栽培している農場は全国各地にある。ガチ中華人気とともに、中国系の野菜の需要が、日本でも増えていくことに期待したい。

阿生 ライター

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あしょん / Asheng

東京で中華を食べ歩く会社員兼ライター。大学在学中に上海・復旦大学に1年間留学し、ガチ中華にはまる。現在はIT企業に勤める傍ら都内を中心に新しくオープンした中華を食べ歩いている。(X(旧Twitter)公式サイト

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