栃木県に突如出現「中国式の農場」その驚きの全貌 中国東北でお馴染みのガチ中華料理を堪能
北海農場は栃木市内に3つの農場を有しており、事業所などを含めた総面積は約5万平米。東京ドームとほとんど同じ広さだ。
寒い時期でも野菜が育つように、ビニールハウスでの栽培も行っている。よくみるとビニールハウスは屋根が丸みを帯びていて、横から見ると包丁の刃のような形をしている。聞けば、范さんの出身地である山東省でよく利用されているタイプのビニールハウスを中国から輸入して使っているそうだ。
「日本の農家で目にする半透明なビニールハウスよりも保温性が高く、南側が曲面になっていて太陽光が入りやすいので、冬でも野菜の育ちがいいんです」と范さん。
見学させてもらったビニールハウスではパクチーや唐辛子が一面に広がっていて、特にパクチー専門のビニールハウスの中は、パクチーの香りが充満していた。
北海農場は、2021年から鶏やガチョウ、烏骨鶏、ヤギの飼育もはじめ、2022年の2月から農村体験もスタート。中国人、日本人ともに中国系の野菜を栽培している農場は日本各地にもあるが、農村体験ができる農場はめずらしい。
日本人でも気軽に参加できるようなプログラムも多く、ヤギや鶏とのふれあいや、野菜の収穫、卓球やビリヤードなどもある。9月ごろにはさつまいも掘りのイベントも開催し、多くの日本人が参加したそうだ。
中国式農村体験で羊肉の丸焼きを堪能
そのプログラムの中でも、特筆したいのが、豪快な中国スタイルの料理を味わえる中国式農村体験だ。
北海農場で楽しめる中国料理は大きく3種類。中国スタイルのバーベキューと鉄鍋料理、さらには羊の丸焼きだ(猟のタイミングによっては猪や鹿も楽しめる)。
いずれも中国の東北部を中心に食べられている料理で、大きな鉄鍋の中で鶏肉やスペアリブ、じゃがいもやいんげんと玉米餅(とうもろこしのパン)を煮込んだ鉄鍋炖は、中国東北地方の農家メシとして有名だ。
近年はガチ中華の拡大により都内でも食べられる店が増えているが、北海農場では農場で飼育している鶏を絞めて鉄鍋炖にすることもできるので、新鮮さが段違い。中国人の農家が作るガチな農家メシを食べられる。
また同じく東北料理としてお馴染みの羊の丸焼きを堪能することもできる。
羊肉は輸入肉を使っているが、炭火でじっくりと焼くため臭みもない。ナイフで切り裂きながら豪快に食べ進めていけば、きっと忘れられない思い出になるはずだ。
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