南場氏「日本の"ガルル型"教育を変えよ!」 「会社員になってから学ぼう」では甘い

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今の学生さんというのは、正解を導き出して、それを演じるというのがとてもうまい。でも、そういう人がビジネスの世界に入るとあまり成功しないんですね。

――違う考えを持つ人を採用したいと。

たとえば、私が座長の会議を行うとして、その場にいるみんなが南場さんは何を言ってほしいと思ってるのかなと、私の意見を探り当てて話そうとしたら、その会議自体、必要ないですよね。「それなら、私が決めさせてよ」ってなりますよ(笑)。

聞きたいのは、私とは違う意見、視点です。私は、権威におもねる人を異様に嫌っているので、当社はそういう人は採用したくないと思っています。それで、そういう人のふりをして面接にくる人もいるんだけど、その中で学歴にとらわれず、本当に権威におもねらない、自分の思考の独立性を持っている人を選ぶ必要があるといつも思っています。

東大の人も採用していますが、入社した後、必ずしも最高学府卒だから最高のパフォーマンスができているかというと、そうでもない。もちろん、中にはすごい人もいるから、高学歴の人をマイナス評価するつもりはありません。ただ、学歴というのは、何か頑張れと言われたときに、頑張ることができるという指標にすぎない。

会社は教育を受ける場ではない

――南場さんはエンジニアを積極的に採用したいとおっしゃっていましたね。

ものが作れる人をたくさん入れたいと思っています。プログラミングは論理的だから、文系でも理系でも、誰でもエンジニアにはなれる。プログラミングの素養がある程度ある人で、会社を作っていきたいという気持ちはありますね。

――プログラミング研修を社員に受けさせることを計画している企業もあるようです。南場さんにそのお考えはありますか?

22歳まで(ITに)まったく触っていなくて、今から勉強するというのは無駄があると思っています。おカネをもらう社会人になってもまだ教育フェーズだととらえている会社もありますが、私は会社というのは仕事をする場所だと思っているので、自分の価値、プロとしての価値を出してくださいというのが根本にあります。

わが社に22歳で入ってから、さあプログラミングを勉強してもらうんだというほど、私は親切な人ではないんです(笑)。小学生、中学生、高校生に対しては、もちろん、プログラミング教育の普及のために頑張りますけど。

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