森保監督と吉田主将が帰国会見で見せた一体感 カタールW杯で日本代表を率いた2人は何を語ったか

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森保監督や吉田主将が選手たちにどんな言葉をかけているのか。あるいは、試合直後の選手たちがどんな言葉を交わし、音楽をかけているのか。それらをガラス張りにすることで、選手を身近に感じた人は多かったでしょう。これも森保監督の言う“共闘”を感じさせるエピソードの1つであり、だからこそ日本中の人々を含めた一体感を得られたのです。

若手を凌駕するベテランの熱量

続いて吉田主将は長友佑都選手と川島永嗣選手の先輩2人について聞かれたとき、「やっぱり年が上になればなるほど、『若い選手のほうがいいんじゃないか』とか、『もういいだろう』とか言われると思うんですけど、やっぱりチームスポーツなので、その中でいろんなバランスが必要になってくる。川島選手が練習場にいるとクッと引き締まるんですよね。長友選手がボール回しにいるとやっぱり盛り上がるんですよ」とコメントしました。

さらに、「そういう熱量を彼らが持っていて、僕自身もそこに大きな影響を受けましたし、間違いなく若い選手はそういう姿を見て、『一流の選手とは』『長く代表でやるには』という考え方を身に付けていくのではないかと思いますし、同時に、日本代表でプレーする意味だったり覚悟を学んでいくんじゃないかなと思います」と熱く語りました。

吉田主将らベテラン選手たちが、年上の役割を理解していて、彼ら自身も互いにリスペクトしている様子が伝わってきます。「もういいだろう」などの雑音に心を乱すことなく、年下に影響を与え続ける。「ベテランだから」とゆったり構えるのではなく、むしろ熱量で年下を凌駕し、学びや気づきを与えていく。このようなベテランが3人もいるチームの一体感が高まらないはずがありません。

最後にいちばん印象的だったシーンを尋ねられた吉田主将は、「(森保監督に)僕から言っていいですか?」と確認しつつ、「2試合目のコスタリカ戦のハーフタイムに監督がぶち切れたところがいちばん印象的でした」と語って笑わせました。この言葉に森保監督は「どうリアクションしていいのかわからず……」と苦笑いを浮かべましたが、監督と主将の風通しのいい関係性がうかがえます。

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