2歳の息子と「公園に行くのが怖い」38歳母の心中 近所の公園が辛く15万円もする電動自転車を購入
「誰かのお悩みの中には、普段は律儀にみんなと同じ、大人らしい大人に擬態して生きている私たちが、最後の最後に、どうしても諦めることのできないその人そのものの形が隠れています。あなたの戦いはあなただけのものでも、あなたのように孤独に戦う同士はこの世界のどこかにたしかにいます」
そう語るのはエッセイストの紫原明子さん。その新刊『大人だって、泣いたらいいよ ~紫原さんのお悩み相談室~』より、ある38歳の方のお悩みとそれへの紫原さんの回答をご紹介します。
38歳、まさかの子連れ公園ジプシーに
私は36歳という、そこそこ高齢で男児を出産。初めての育児で一喜一憂しております。男の子ということもあり、公園に行ってクタクタになるまで遊ぶ毎日。2歳ですがかなりの大きめ君。しかも運動神経が良いのか、走ったり飛んだり登ったりが得意です。先日は「うちの5歳の孫より大きいし達者だわー」と見知らぬおばさまに言われました。
ですがやることは所詮2歳。順番を守らず滑り台を滑ったり、本人は戯れてるつもりが、他の子を押し倒したり引きずったり。大型犬の赤ちゃん状態です。もちろん、順番だよ、ダメだよ、と声をかけますが、言ってわかってくれるなら悩みなどしません。
私自身も見た目が取っ付きにくく思われることが多く、フレンドリーなタイプではありません。息子が他の子に何かしないか、そればかり気になって、いつも行く公園でママさんたちが楽しそうに話しているのを見ると、もしかして「あ! 乱暴者が来た!」と話しているのではと被害妄想になってしまっています。
近所の公園に行くのが怖くなり、15万円もする電動自転車を買ってしまいました。「これで誰も知っている人がいない遠くの公園まで行こうね」と言いながら、公園ジプシー生活を送っています。
電動自転車に乗っていると羽が生えたような自由を感じる反面、誰も乱暴者だなんて思っていないし、息子だって悪いことをしているわけではないのに、と何だか自分が嫌になってしまいます。高齢で産むと社会経験も豊富だから育児を楽しめる、そう思っていたのですが。 どうしたらそこまで自分を追い詰めず、子育ても人付き合いも楽しめるようになるでしょうか?
〔秋よ来い/秘書を10年、今は専業主婦の38歳〕
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら