2歳の息子と「公園に行くのが怖い」38歳母の心中 近所の公園が辛く15万円もする電動自転車を購入

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もちろん相手に怪我をさせてはいけないけれど、それでも幼いうちに他の誰かと取っ組み合うくらいの体の感覚を、もう少したくさん体験させられたら良かったなとも思いました。

ただ、そんなことを聞かれてもいないのによその親御さんに言うなんて余計なお節介になってしまいかねないから、なかなか言う機会がないんです。

機会がないだけで、本当は公園にいると「そんなに心配しなくても大丈夫ですよ」と親御さんに声をかけたくなることが、結構あるんです。

先輩ママって本当に頼もしい存在ですよ。かつて幽閉状態だった私がようやく外に出られるようになったのも、やはり先輩ママが手を差し伸べてくれたおかげでした。

かつての夫の仕事の都合で地元福岡を離れ、家族で東京に出てきてからのこと。移り住んだマンションでたまたま隣に住んでいた2人の子を持つお母さんが、まるで土地勘のない私にいろんな場所を案内してくれたんです。ひとまわり近く歳が離れている私にあれこれ世話を焼いてくれて、ご飯に招いてくれたり、何かあれば子どもを預かってくれたりもしました。

「心配しなくても大丈夫」

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聞けば彼女も地方出身で、出産後に夫と共に東京に移り住んだ人でした。初めての育児で不安と孤独を味わったからこそ、同じ境遇で困っている私をあんなにも助けてくれたのだと思います。

彼女に「心配しなくても大丈夫よ」と言ってもらったことで、あの頃の私は大いに救われました。

だからいつかどうにか、何かのきっかけで、秋よ来いさんもそんなふうに頼もしい先輩ママに出会えるといいな、と思います。

敵ばかりのように思い込んでいた世の中は案外そう厳しいばかりでもなくて、困ったり悩んだりしている人がいれば、少しでも助けになりたいと思ってくれる人が、実は結構いる

ただ普段は、その困っている人が見えにくいだけなんです。

紫原 明子 エッセイスト

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しはら あきこ / Akiko Shihara

1982年、福岡県生まれ。男女2人の子を持つシングルマザー。 個人ブログ「手の中で膨らむ」が話題となり執筆活動を本格化。BLOGOS、クロワッサン オンライン、AMなどにて寄稿、連載。その他「ウーマンエキサイト」にて「WEラブ赤ちゃん」プロジェクト発案など多彩な活動を行っている。著書に『家族無計画』(朝日出版社)、『りこんのこども』(マガジンハウス)がある。

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