「コロナ禍の結婚式」悩んだ人たちの決断その後 結婚式で「肯定感アップ」した人が増加、理由は?

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コロナ禍は、結婚式の在り方にも影響を与えた。2021年調査では、結婚式を実施したカップルの約9割が、結婚式の内容について「定番やしきたりに捉われず、2人の価値観にあった自由なやり方をすればよいと思う」と回答。自分たちに合った「自由な結婚式」へのニーズが高いことがわかる。

この背景の1つは、いろいろな生き方が認められる世の中で「個人の納得」が重視されつつあることだ。また、コロナ禍で「結婚式はなんとなくするもの」ではなくなり、コロナ禍でも結婚式をする意味を考え抜いた結果、「実施するのなら、自分たちに合った結婚式にしたい」という気持ちが強くなったと考えられる。

(出所)ゼクシィ結婚トレンド調査2022

今後の結婚式の注目キーワード『“推し”婚』

自由な結婚式へのニーズが高まり、結婚式の多様化が進むなか、今後の結婚式のキーワードとして注目したいのが『“推し”婚』だ。

“推し”婚とは、「こうしなければいけない」と考えて結婚式をするのではなく、自分・ふたりが大切なもの、いわゆる「推し」を結婚式で表現すること。そのために、結婚式の定番スタイルを選ぶ人もいれば、場所や形式にとらわれない新しいスタイルを好む人もいる。

結婚式のトレンドが“推し”婚へと変化した背景は、コロナ禍が「本当に大切なもの」を考えるきっかけとなり、それを伝えたいという思いが加速したからだろう。

“推し”にはさまざまなものがあり、アイドルやキャラクター、趣味、地元、親、親族などがある。例えば、登山が趣味で山頂にて結婚式を挙げる「好きなもの推し」や、趣味の剣舞や劇を結婚式で披露する「自分推し」など、自由で多様な結婚式が生まれている。

実際にこの時期に結婚式を実施した人は、周囲からの応援や祝福を感じたり、自分の人生に対する肯定感が高まったりしている割合が高かった。生き方が多様化し、今や誰かが決めた「人生における正解」はなくなりつつある。

その中で、自分自身の人生を確認したり、肯定できる機会も少なくなってきている。だからこそ、人生の節目である「結婚」を祝う場で大切な人たちから祝福される機会に大きな意味を感じ、自分の人生に対する肯定感が高まったのだろう。

(注)「非常にそう思う」「ややそう思う」「どちらともいえない」「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」の5段階のうち、「非常にそう思う」「ややそう思う」のいずれかを回答した人を集計
(出所)ゼクシィ結婚トレンド調査2022
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