「死亡者の7割」高齢者の住宅火事を防ぐ4つの対策 「住宅用火災警報器」の更新時期、点検・見直しも
今から半月ほど前、元プロ野球投手の村田兆治さん(享年72)が火災で亡くなった。空気が乾燥しているこれからの時期は、暖房器具のつけっぱなしなど火の元の不始末から火災になるケースが増える。
とりわけ高齢者の住宅火災は逃げ遅れに時間を要するとされ、最悪の事態につながりかねない。どうしたら高齢者の火災を防げるのだろうか。高齢者の住宅火災の背景と、子・孫世代が知っておきたい予防策を紹介する。
11月11日の午前3時ごろ、東京都世田谷区成城にある村田兆治さんの自宅で火の手が上がった。2階部分が激しく燃えており、近所の住民が119番通報。村田さんは2階リビングの隣室の床に座った状態で発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。警視庁によると、死因は煙を吸ったことによる一酸化炭素中毒とみられる。
火災が最も多いのは2月
空気が乾燥し火災が増える冬。総務省消防庁のまとめによれば、全国の昨年の火災の月別出火件数は、12月が2983件、1月が3675件。2月は最も多い4170件で、3月は3455件、4月は3901件となっている。ちなみに最も少ない9月は2031件どまりだ。
村田さんのケースでもわかるように、住宅火災によって亡くなるリスクが高いのが高齢者であり、それを裏付けるデータもある。総務省消防庁がまとめた「平成30年版 消防白書」によると、過去5年間で毎年約1200人の命が火災によって失われているが、その約70%が65歳以上である。
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