毎朝4時退社で鬱病に!27歳男性の深刻事情 残業代も休憩もなく、時給換算すると658円
仕込みが始まる昼ごろに出勤して…
ブラック企業でうつ病を患った富田さん(27歳男性)
富田さん(仮名)は、ふたり兄弟。兄は高校卒業後、名古屋近くで働き始めたが、数年会っていないため、今は何をしているかわからないそうだ。富田さんは、高校卒業後に実家の山梨県から上京し、都内の居酒屋で勤務を始めた。食べたり、料理をすることが幼少期から大好きで、将来は調理にかかわる仕事に就こうと決めていたそうだ。両親はすでに退職していて、農業と年金で細々と暮らしている。
富田さんは、上京後、社宅に入りながら、先輩や上司のもとで、居酒屋メニューを調理して提供する厨房で働き始める。この会社は都内に数店舗を持っていて、富田さんは約3年ごとに和食居酒屋、イタリア料理居酒屋、多国籍料理店などと職場を変えながら働いてきたそうだ。
「僕はどの店に配属されても、それなりに一生懸命働いてきました。仕込みが始まる昼ごろから出勤して、翌日の朝方4時くらいまで働くんです。最初は大変でしたが、慣れてくればどうにかなるものだし、上司に認められたくて頑張ってしまいました」
客の多くは夕方からその居酒屋を訪れ始めるため、メインは夜間の営業であり、富田さんら従業員は朝方まで忙しく働き続ける。夜勤明けであるにもかかわらず、翌日の夜までの連続勤務もある。毎年年末などの繁忙期だと、1週間休日なしの勤務を命じられるときもあった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら