見城徹×藤田晋「仕事と人生に効く」熱狂対談 圧倒的努力を積み重ねろ、おごり高ぶるな!
見城:僕が付き合っている優秀な経営者はみんな安目を売らないし謙虚ですよ。謙虚ってすごく平凡なことだけど、ある地点に到達しちゃうと、なかなかできないんだよね。
藤田:僕はおごり高ぶらないように、本当に気を付け過ぎているぐらい気を付けています。
見城:学生時代に住んでいた相模大野の1Kのアパート、いつでもそこに戻れるという気持ちでやっていると言っていたよね。
藤田:それは、もうさすがに難しいんですけどね(笑)。でも、本当に調子に乗らせようとする罠がいっぱいありますよ。足をすくおうとして持ち上げてくる人もいっぱいいるので、本当に意識して気を付けないといけない。
見城:僕はこの本(『たった一人の熱狂』)の中でも、「嫉妬されるな。おごり高ぶるな」と言っています。仕事にしても、少しの差だから嫉妬されるんです。有無を言わせない圧倒的な結果を出せば嫉妬なんかされなくなる。だけど、圧倒的な結果を出し続けているとおごっちゃうんだよね。これが難しい。
藤田:若い頃は、偉くなっても絶対にああいうふうになりたくないっていう嫌な人がいる。なのに気付かないうちに自分がそうなっている人が多い。でもおごり高ぶっている人、すごく調子がいい時にそれが自分の実力だと思っている人は、しばらくすると消えていなくなるんですよ。
見城:人間は弱いからね。お世辞、持ち上げに弱いし、自分がここまでやってきたという自己満足に弱い。それをいつも自分で叩き潰さなきゃいけない。
成功の条件は忍耐と圧倒的努力
見城:「往く道は精進にて、忍びて終わり悔いなし」という言葉があります。この言葉は、高倉健が南極物語のオファーを受けるかどうか悩んでいて、比叡山僧侶の酒井大阿闍梨に相談したときに、酒井大阿闍梨が高倉健に渡した言葉なんです。酒井大阿闍梨はとんでもない苦行で知られる千日回峰行を2度も満行した方で、この言葉で高倉健は南極物語の出演を決めたんですね、僕はこの言葉に鳥肌が立ちました。結局は、人生は忍耐の連続なんだと。それでいいんだと。
藤田:そうですね。755でも、あの松浦(勝人エイベックス・グループ・ホールディングス社長CEO)さんが「経営者にとって大切なことは何ですか?」と聞かれて、「忍耐」と答えていました。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら