医師が指摘、睡眠不足は乳がんリスク2倍の現実 乳がん予防には、胸部・肩甲骨を鍛えよう

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運動不足は、大腸がん、子宮がん、前立腺がん、肺がんなど種々のがんの危険因子として認識されています。もちろん運動不足は乳がんの危険因子でもあります。特に閉経後の乳がんでは運動をすることにより乳がんのリスクが下がることが示されています。

研究では、身体活動レベルを計測して比較するために、メッツ(MET)という単位を使います。安静時を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかというもので、例えばメッツが3の活動は、中程度の歩行(例えば、時速4km)を1時間行うことを意味します。

50歳から79歳のアメリカの女性7万4000人のデータの解析では、1週間あたり40メッツ運動する人は全く運動しない人に比べて22%乳がんのリスクが低下します。これは週あたりの運動量が増加するにつれてリスクは低下していました。メッツ値40は、週5日1時間のジョギングの運動に相当するのでかなりの運動量です。

実際には週3回30分程度の運動(10メッツ)でも、18%低下します。特に痩せ型の人(BMI<24.13)ではその傾向が顕著で、1週間あたり40メッツ運動する人は37%、10メッツでも30%の乳がんリスクの低下を認めています。

逆に太っている人では運動を増やすだけでは、それほど乳がんリスクの低下はありませんでした。太っている人は運動と減量の両方が必要です。この研究では若い頃(35歳)から運動をしっかりしている人は閉経後の乳がんのリスクが低下することも示されています。運動はなるべく早くから始めた方がいいし、継続することが鍵となります。

1日30分、週6日の自重トレーニングが最終目標

乳がん予防のためには1週間あたり10メッツの運動を行う必要があります。筋力トレーニングを行った場合、自体重を使った軽いものは3.5メッツ/時間、高強度のウェイトトレーニングでは6.0メッツ/時間です。そのため1つの目安としては1日30分程度の自重トレーニングを週6日行うことが目標となります。もちろんジムにいってバーベル、ダンベルなどを使ったウェイトトレーニングを1回1時間、週2日行えばクリアできます。

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