医師が指摘「腹筋がない人」は大腸がんに注意の訳 がんで手術をする人の腹筋は筋肉も筋膜も薄い

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20数年間にわたり見てきた、がんと患者の腹筋の関係(写真:Mills/PIXTA)
「筋肉とがんの予防効果には相関関係がある」。そう語るのは、がんの専門医であり、ヘルスコーチでもある石黒成治氏です。
最新刊『筋肉が がんを防ぐ。専門医式 1日2分の「貯筋習慣」』は、医学的な根拠と自らの実践をもとに、「貯筋習慣」の重要性と始め方を伝える書。本書を一部抜粋・再構成してお届けします。

「がん患者の腹筋は薄い」という事実

外科医として20数年間に2000人以上の大腸がん手術に携わってきましたが、そのときいつも思っていたことがありました。それは、「この人も、おなかの筋肉がペラペラだな」ということです。

性別や年齢に関わらず、がんで手術をする人の腹筋は筋肉も筋膜も薄く、簡単に切ることができたのです。これは外傷などで腹部の手術をするときに開腹する場合とは明らかに違っていました。しかし、この腹筋が薄いことに意味があるとは、当時の僕は気がつきませんでした。

ですが今は違います。医学界の主流はいまだに「がんを治療すること」が中心ですが、その間に「がんの予防」に関しての知見は、20年前に比べて格段の進歩を遂げています。

がんは高血圧、糖尿病、高脂質血症と同じく生活習慣病の一形態と見なされるようになり、その予防法は体の慢性炎症を抑えることであるという結論も出ています。

現在、僕はヘルスコーチとして予防医療に取り組んでいますが、がんを防ぐための「筋肉」の重要性を伝えたいのです。定期的な運動ががんを予防することはここ20年の疫学的調査からも明らかです。

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