滝沢秀明のツイッター開設がこれほど騒がれる訳 ジャニーズとネット、この5年間を振り返ると…
転機となったのは2018年。まずは1月、錦戸亮さん(現在は退所済み)が出演する映画『羊の木』の会見より、ネットニュースでのタレント写真使用が条件付きで解禁となった。
3月には、事務所初のYouTubeチャンネル「ジャニーズJr.チャンネル」がスタート。4月には、先述の「表紙の墨塗り」も撤廃された。これ以前は、ジャニーズ事務所所属のタレントが出演する映画のポスターであっても、ネットに出す際には、劇中の印象的なアイテムに置き換えられるなどの配慮が行われていたのだから、本当に大きな変化であった。
そして、そんな写真解禁の直後に起きたのが、山口達也さんのTOKIO脱退だ。強制わいせつ事件での書類送検が報じられ、残るメンバー4人(当時)が、報道の1週間後に謝罪会見を開いた。筆者がそのとき驚いたのは、会見にネットメディアも参加できることだった。
新聞も雑誌もテレビも同じだが、たとえタレントが登場する新CM発表会を取材しても、本人の写真や映像が使用できなければ、なかなか単体のコンテンツとして成り立たせるのは難しい。それに加えて、ずっと「ネット鎖国」状態にあったため、ジャニーズの会見に同業各社が集う日が来るなんて、夢にも思わなかった。
ある媒体はインスタントカメラ片手に会場へ乗り込み、ある媒体はツイッターに写真つきの「速報」を流した。私の同僚も現場へ赴いたが、自社媒体にジャニーズアイドルの写真が掲載されているのを見て、とても不思議な気分になったのを覚えている。
タッキー副社長就任の前後から、ネット戦略が一気に強化
翌2019年に「タッキー」こと滝沢秀明さんが、ジャニーズ事務所の副社長に就任すると、SNSを軸としてネット展開がさらに加速する。インスタグラムは、2019年5月に山下智久さん(現在は退所済み)が始めたのを皮切りに、2020年5月にスタートした木村拓哉さんのアカウントも好調だ。
2021年4月に開設された、二宮和也さん(嵐)、中丸雄一さん(KAT-TUN)、山田涼介さん(Hey! Say! JUMP)、菊池風磨さん(Sexy Zone)による「ジャにのちゃんねる」は、YouTubeの枠にとどまらず、今年の「24時間テレビ」(日本テレビ系)でメインパーソナリティーに。SNSと並行して、サブスクリプション(定額課金)などの音楽配信サービスでも、徐々に所属アイドルの楽曲が解禁されつつある。
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