1回500円「ブランコ」が瀕死の観光地を救った奇跡 異例の有料化でも「5時間待ち」の大ヒット!

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ブランコに乗る女性
スキー場の中に10年近く打ち捨てられていたリフト施設を大型ブランコに転換し、最大「5時間待ち」の大ヒットとなった白馬岩岳「ヤッホー!スウィング」(撮影:イナガキヤスト)
日本のスキー人口が激減、インバウンドも途絶え、多くのスキー場が青息吐息となっている。そんな中、来場者数が過去最多を更新し続けている話題のスキー場をご存じだろうか? 長野県白馬にある「白馬岩岳マウンテンリゾート」だ。
「土地が本来持っている『隠れた資産』を発見し、磨き上げる。ただそれだけを考え、さまざまなアイデアを実現してきました。その結果、わずか4年で100のテレビ番組で紹介していただき、スキー場なのに夏の来場者数が8倍になって、冬の来場者数を超えるという結果につながったのです」
そう語るのが、白馬岩岳マウンテンリゾート代表の和田寛氏だ。ずば抜けたアイデアを次々と導入し、「夏に稼ぐスキー場」を生み出した和田氏。その初の著書『スキー場は夏に儲けろ!――誰も気づいていない「逆転ヒット」の法則』が刊行された。ここでは、コロナ禍によって客足が途切れ、危機に陥った白馬岩岳を救った、たった1台の「奇跡のブランコ」のアイデアの源泉を解説してもらった。

小雪とコロナのダブルパンチ

2020年4月、新型コロナウイルスが全国的に蔓延し、第1回目の緊急事態宣言が発出されました。これに伴い、全国の観光施設は営業自粛を余儀なくされ、収入が実質ゼロの期間が続くようになります。

スキー場は夏に儲けろ!: 誰も気づいていない「逆転ヒット」の法則
『スキー場は夏に儲けろ!!――誰も気づいていない「逆転ヒット」の法則』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

私が経営に携わる「白馬岩岳マウンテンリゾート」も、重要な稼ぎ時であるゴールデンウィークの期間を含め、ひと月以上の営業休止に追い込まれました。

その直前のスキーシーズンも記録的な小雪だったことと、シーズン後半からコロナの足音が響き始めていたこともあり、非常に苦しい状況になっていました。この苦境にコロナ禍が追い打ちをかけたかっこうで、業績も一気に大赤字に転落。倒産寸前の大ピンチです。

2018年10月に白馬マウンテンハーバー(参照記事:元官僚46歳「夏に稼ぐスキー場」を生んだ逆転人生)を開業し、2019年にはグリーンシーズンの集客を大幅に伸ばしたところでした。スキー場であるにもかかわらず冬を超える数のお客さんにお越しいただき、ようやっと「夏に稼ぐスキー場」になりかけていた矢先に、この大ピンチがやってきたのです。

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