1回500円「ブランコ」が瀕死の観光地を救った奇跡 異例の有料化でも「5時間待ち」の大ヒット!

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さらに多くのお客さんが、実際にブランコに乗っている動画をSNSにアップしてくれることで、あっという間に拡散が進みます。

「たかがブランコ」に5時間待ちの大行列

おかげさまでお盆休みや9月、10月の連休の混雑日には朝からお客さんがブランコに殺到し、最大5時間近い待ち時間ができるほどになります。この盛況ぶりには、どこか内心で「たかがブランコ」と思っていた私たちもびっくり仰天でした。

このブランコの誕生をきっかけに、コロナ禍の影響はまだ強く残ってはいたものの、8月からはリゾート全体のお客さんの足もだいぶ戻ってきて、2020年グリーンシーズンもなんとか10万人を超えるお客さんにお越しいただけました。

お客さんもいない、お金もない、非常に苦しい状況だったからこそ出てきた、隠れた資産を活用するためのアイデアが、瀕死の状態だったスキー場を救ったのです。

現在、地方の観光地はどこも厳しい状況が続いていると思います。しかし、そうした厳しい環境だからこそ、どの地方でも「隠れた資産」を見つめ直し、チームの知恵と工夫でこの状況を打破できるチャンスを見つけられるはずだと考えています。

和田 寛 白馬岩岳マウンテンリゾート代表

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わだ ゆたか / Yutaka Wada

1976年生まれ。東京大学法学部卒業後、農林水産省、ベイン・アンド・カンパニーを経て、2014年に白馬で働き始める。

2016~17年の記録的な少雪でスキー場の来場者が激減したことを受け、白馬岩岳マウンテンリゾートの経営者として冬期のスキー客だけに頼らない「オールシーズン・マウンテンリゾート」を目指した改革に取り組む。革新的なアイデアを次々投入した結果、2019年にはグリーンシーズンの来場者数がウィンターシーズンを超え、収益も改善。2022年には18万人(2014年比818%)を超える見込み。

その活躍が大きな話題となり、わずか4年で「ガイアの夜明け」「ワールドビジネスサテライト」など100を数えるテレビ番組に紹介される。

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