フランスの「知の巨人」が警告する日本の安全保障 核保有の是非、米国・中国との関係をどう考えるか

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“知の巨人”の異名を持つ、フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏が、ジャーナリストの木村太郎氏や番組コメンテーターの橋下徹氏(弁護士、元大阪府知事)と激論を交わした(画像:FNNプライムオンライン)
「日本は核を持つべきだ。核を持てば安全だ」 
“知の巨人”の異名を持つ、フランスの歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏が6日、フジテレビ系『日曜報道 THE PRIME』(日曜午前7時30分)に出演し、日本の安全保障や国際秩序をめぐり、ジャーナリストの木村太郎氏や番組コメンテーターの橋下徹氏(弁護士、元大阪府知事)と激論を交わした。 

トッド氏「中国は世界の覇者になれない」

トッド氏は、国際情勢に関し、「人口動態を見れば、中国が支配的な覇権国家になることはほとんど不可能」、「ロシア経済は非常に柔軟。プーチン政権が崩壊すると仮定するのは完全な幻想」などと持論を展開した。

トッド氏は、統計を基にした人口動態や家族類型などから国際情勢を分析。ソ連崩壊やアラブの春などを予告したことで知られる。

ロシアによるウクライナ侵攻をめぐっては、米国が欧州をロシア経済から切り離した、との見方を示し、「米国は同じように日本が中国経済から切り離されるように求めてくる」と予測した。その上で「同盟国としての米国の信頼性は非常に低い」と指摘し、「日本の唯一の安全保障は核を持つことだ。核を持てば安全で、(米国の戦争に巻き込まれず)中立的な立場をとることができる」と強調した。

トッド氏は自著などで、米国による『核の傘』についても「幻想で存在しない」との見解を示しており、日本は安全保障で米国から自立するべきだと提起している。

これに木村氏は強く反発。日本の核保有については「絶対にない」と反論した。また、「プーチン政権を瓦解させる議論」の必要性を訴えた。

橋下氏もトッド氏の「中国脅威否定論」に懐疑的な見方を示した。「中国の防衛費はどんどんどんどん増えている。尖閣などをめぐり日本はすでに中国と衝突している」と述べ、日本の防衛力強化の必要性を強調した。

(画像:FNNプライムオンライン)
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