スタバとブルーボトル「メニュー表」に見る戦略差 何気なく接しているが企業の工夫が詰まっている
1971年、銀座三越1階にて日本上陸を果たしたマクドナルド。ハンバーガーを中心に、マックフライポテトにドリンクというセット構成は、日本上陸当初から現在に至るまで定番だ。
マクドナルドのメニュー表は1枚の紙となっており、多くの種類を持つハンバーガーやサイドメニューがコンパクトに表現されている。
お客さんはメニュー表を見たとき、左上の期間限定メニューに目が行くだろう。そして、ダブルチーズバーガーやてりやきマックバーガーなどを見つつ、メインのハンバーガーを決める。
オーダーはカウンターでの対面式なので、「ビッグマックで」とオーダーすれば「ご一緒にセットのポテトなどはいかがですか?」と言われ、視線を下げてマックフライポテトなどを選び、さらに下からドリンクを選ぶ。メニュー表に誘導されるまま、気付けば上から下まで見ているだろう。
カフェのように単品注文ではなく、サイドメニューもどんどん注文してほしい。だから、メニューの隅までもらさずに見てもらう。その結果、客単価をアップさせる。これぞ「ウォーターフロー式」メニュー表の凄さなのだ。
メニュー表はお店の意思表示であり、戦略である
このように、大きく3パターンあるメニュー表スタイル。厳密に言えばもっと複雑な形式のものもあるが、そのほとんどは「アルバム式」と「ウォーターフロー式」の組み合わせである。
メニュー表は作り方ひとつで売上げが大きく変わると言われており、お店にとってはもはや「戦略」そのもの。それゆえ無数の試行錯誤や改良が続けられており、定期的に訪れていたり、写真に収めている筆者のようなマニアックな人間でないと、変化に気づくことすら難しい。
当然だが、中には企業秘密も多く、メニュー表に込められた戦略についてはあまり語られない。
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