真心ブラザーズ「自分に優しく、甘く」哲学の真髄 何でも受け入れるというか、多少嫌でもやる(笑)
桜井:この間、フラワーカンパニーズ(同時期より活躍しているバンド)のライヴを観たんですが、ずっとライヴしてきているにもかかわらず、楽しそうにパフォーマンスされているんですよ。それに、自分も共感したというか。「バンドっていつまでも楽しいよね」という気持ちが湧いてきました。その「好き」が活動の原動力なのかなって。目の前にあることを楽しく全力でやることが、続けられる秘訣なんでしょうね。
遊びも忘れず、違った視点も与えてくれる
──マンネリ感は生まれないのですか?
YO-KING:音楽ばかりに集中せず、遊びも忘れないことですかね。自分自身、たまたま音楽が仕事になっているだけで、ほかにも好きなことがたくさんあるし。たとえば趣味の1つにサウナがありますが、サウナも楽しむことで音楽を俯瞰で見られるというか。違った視点を与えてくれる。いろんなコト・モノで遊ぶのがいいのではないかと思います。
──YO-KINGさんはサウナ好きとして有名です(笑)。
YO-KING:サウナはずっと行っていたので、最近ブームがやってきて、神輿に乗せられているようなかんじ。だから、今はフィクサーみたいな活動をしていますよ(笑)。声をかけられたら、イベントに出演させていただいたりもしますが。まぁ「遊び」と「仕事」の境界線がなくなってきてますね。
──桜井さんは、マンネリを感じたことはありますか?
桜井:僕はもう「どか〜ん」や「サマーヌード」をパフォーマンスすることに対して、飽きたという感情はすっかり通りすぎていまして。そういう感情を抱いた時期もありましたが、やり続けていると楽しくなってくる。
それに、演奏する場所、聴いていただけるお客さんは、毎回異なるワケなので、1000回演ったとしても、どれも同じ空気ということは絶対にない。だから同じ曲を披露しても楽しくて。さんざん飽きた先に、楽しいことがあることに気づきました。
YO-KING:1990年代は、同じ曲ばかりを演奏することに抵抗がありました。でも、お客さんがその曲で盛り上がってくれるのならば、何度でもやりますよという気持ちが徐々に強くなったというか。お客さんの喜ぶ顔があるから、楽しいという気分にさせてくれます。
桜井:今では結婚式とかでも何度でも演奏しますよ、という状態になりましたね(笑)。