真心ブラザーズ「自分に優しく、甘く」哲学の真髄 何でも受け入れるというか、多少嫌でもやる(笑)
──新型コロナなど社会の状況は、制作に影響を及ぼしますか?
桜井:影響は大きいと思います。デビュー当時は、バブル経済の終焉が見え始めた頃で、そこから30年間景気は下り続けて、ついにここまで来たか!ですよね。だけど、その間に生まれた子どもたちは真っ直ぐに成長していて、それを思うと泣けてきちゃいます(笑)。
──「一触即発」や「破壊」など、現代に溢れる不安や憤りを表現している気がしました。
YO-KING:現代って、もう「個人」で切り抜けることができないというか。1人で何かをするには、暗すぎる。多少の差異はあっても同じ方向性の考えをもった人たちと共同で明るく楽しく生きようとしなければ、突破できない時代に移り変わっていると思います。そこで生まれる力を信じたいという気持ちが込められている部分はあるかもしれない。
──さらに、怒りを乗り越えた先には「希望」があることも伝えていると感じました。
YO-KING:うん、出口はすごく明るく希望に満ちているはず。ただ、出口にたどり着くために、とても分厚い雲をかきわける必要があるけど。出口にある青空で深呼吸できたような気分やエネルギーを感じるアルバムになったのではないかと思います。
「ハイエンドとローエンド、どちらも知っている人がカッコいい」(YO-KING)
──「ちょい不良(ワル)」を提唱しているLEONですが、おふたりの「ちょい不良(ワル)」な部分を教えてください。
YO-KING:いっぱいありますよ、言えないレベルのものが(笑)。だから前作で「不良」という楽曲を制作しました(笑)。
桜井:僕はお酒ばっかり飲んでいることですかね(笑)。前はみんなでワイワイ・ガヤガヤしながら飲んでいましたが、今は“ひとり飲み”が好きになりました。途中下車して、気になるお店を散策するのが楽しいですね。自宅が横浜方面なんですけれど、今日もこの取材後はどこかにぶらり途中下車しようかなって(笑)。