漢方では肺と皮膚は深いつながりがあるとされていて、皮膚の乾燥は肺の働きを弱めます。入浴後はオイルや乳液で保湿をするのがいいでしょう。オイルマッサージで適度な圧をかけてマッサージすれば、皮膚が鍛えられて肺にもよい影響を与えます。
また、肺は大腸とも関係が深いので、皮膚の乾燥は便秘につながることもあります。秋になって便秘がちになっていたり、便が硬くコロコロしていたりするようであれば、乾燥に気をつけてみてください。
乾燥に弱い肺はつねに潤いを必要とします。肺が元気に働くためには、肺を養い潤す食材を意識して摂りましょう。
この時期は「豆乳鍋」がおすすめ
秋は、燥の邪気「燥邪(そうじゃ)」が体に入りやすくなります。燥邪は乾燥をもたらし、肺を傷つけます。秋は“白いもの”を食べるとよいとされていますが、梨や豆乳、白ごま、松の実、白きくらげ、豚肉といった食材は体を潤す作用があります。豚肉や白キクラゲを入れた豆乳鍋などがおすすめですね。
肺の経絡は鎖骨の下にある「中府(ちゅうふ)」から始まり、「雲門(うんもん)」でUターンし、腕の内側を通って親指の爪際で終わります。寒暖差疲労を感じたら、この経絡に沿ってマッサージするのもいいでしょう。
中府、雲門は、デスクワークで前屈みの姿勢が多い人で、とくに流れが悪くなりがちです。作業の途中で腕をうしろで組んでグーっと胸を開くようにするといいでしょう。中府、雲門を気持ち良い程度の強さで押し揉むのも効果的です。
・寒暖差疲労を回復させるツボ
雲門(うんもん) 鎖骨と肩の間のくぼみ
中府(ちゅうふ) 鎖骨と肩の間のくぼみから指幅1本下がったところ
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