小室:これから法改正が起きそうな、「勤務間インターバル制度」についても教えてください。前日の勤務を終えた時間から翌日の勤務開始までを11時間あけなくてはならない「勤務間インターバル」は、EUでは全ての国で批准されています。日本においても2019年に制度を導入することが事業主の努力義務となっています。業界によってはすでに義務化が決定していて、自動車運転者は9時間の勤務間インターバルが義務化されました。医師も2024年から9時間の勤務間インターバルが義務化されます。
日色:弊社は12時間の勤務インターバルに取り組んでいます。全国の店舗に勤務するアルバイト「クルー」は19万人、社員は2346人(2021年12月現在)がマクドナルドに在籍しており膨大な数のシフト管理が必要なのですが、12時間以上あいていないとシフト作成時に警告が出るようになっています。
小室:さすがグローバル企業とあって労働時間はシビアに管理されているのですね。弊社でも「朝夜メール」という勤怠管理システムを開発して、300社に導入しているのですが、11時間の勤務間インターバル時間が毎日グレーアウトして表示され、そこには仕事の予定を入力できないようになっています。
朝9時前には会議を入れない。7時間睡眠!
日色:ちなみに僕は、朝は9時より前に会議を入れないようにしています。早朝から、となると秘書や関係者はさらに早い時間から準備しなくてはなりませんし、仕事への準備運動ともいえる朝時間は自分なりに有効活用したい気持ちもありまして。
小室:素晴らしいですね! 日色さんにお会いするたびに、ハツラツとした姿が印象的で、お仕事はもちろん日々の生活も充実されているのが佇まいからうかがい知れます。ご自身もしっかり睡眠を取られているのですね。
日色:23時に就寝して6時に起きるのが日課で、毎日7時間睡眠を確保しています。そして早寝早起きの妻と早朝からラジオ体操に励んでいます。子育てが一段落して妻と出かける機会も増えたんですよ。小室さんもよくおっしゃっていますが、大切なのは睡眠、適度な運動ですよね。「アルコールは控えめに」は、たまに守れていません(笑)。
小室:ご夫婦でラジオ体操! さらにお出かけもよくされるのですね。理想の夫婦関係ですね。書籍『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』(東洋経済新報社)にも書かれているように、認知症を予防するうえで重要なのは、睡眠と「家族からのポジティブな感情の伝播である」そうですよ。それを両方持っておられる日色さんだからこうもハツラツとしておられることがよくわかりました。本日はありがとうございました。
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